電子書籍
下山事件
著者 柴田哲孝
「あの事件をやったのはね、もしかしたら、兄さんかもしれない…」祖父の23回忌の席で、大叔母が呟いた一言がすべての発端だった。昭和24年(1949)7月5日、初代国鉄総裁の下山定則が三越本店で失踪。翌6日未明、足立区五反野の常磐線上で轢死体となって発見された。戦後史最大のミステリー「下山事件」である。陸軍の特務機関員だった祖父は、戦中戦後、「亜細亜産業」に在籍していた。かねてからGHQのキャノン機関との関係が噂されていた謎の組織である。祖父は何者だったのか。そして亜細亜産業とは。親族、さらに組織の総師へのインタビューを通し、初めて明らかになる事件の真相!日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞受賞のベストセラーに、新たな取材、情報を加筆した完全版、待望の電子化!
下山事件 最後の証言 完全版
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2018/11/07 12:22
証言を掘り出し、真実を見つけ出す渾身の調査報告書
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:magoichi - この投稿者のレビュー一覧を見る
フィクションの下山事件 暗殺者たちの夏とどちらを先に読むか迷ってこちらを先にしました。自分にとってはそれが正解でした。
知らぬ人のいない有名な事件ですが、TVの特集などでは他殺自殺の両論併記後に「戦後の闇は深い」的な終わり方しか見てこなかったので、今回改めて当時の警察の調査内容の詳細を知った上で、深く真相に近づいていく著者にまるで時代を遡りガイドされているかのように思えました。
それぞれの事情があり、虚実入り混じる当事者の証言や別の取材者の情報、それらを元に展開される推論には飛躍やこじつけが一切無いように感じました。そして最後に真実にたどりついた結論は。
著者の配慮もありフィクションに委ねざる得ない部分は理解できる。
丁寧に真摯に過去の大事件に向き合った良書です。
2019/01/13 17:38
この事件に関心のある人は必読の書だろう
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
下山事件についての著作は松本清張初め様々なものがあるが、これは事件関係者であるかもしれない人の親族が書いたもので、信ぴょう性が高い。かなえり事件について調べているのがよく分かり、説得力もある。過去に発表された他者の著作も参照しており、比較もできるのでより理解しやすい。この事件に関心のある人は必読の書だろう。