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3件
猫と針(新潮文庫)
著者 恩田陸
高校時代の友人が亡くなり、映画研究会の同窓生男女5人が葬式帰りに集まった。小宴がはじまり、四方山話に花が咲くが、どこかぎこちない面々。誰かが席を外すと、残りの仲間は、憶測をめぐらし不在の人物について語り合う。やがて話題は、高校時代の不可解な事件へと及んだ……。15年前の事件の真相とは? そしてこの宴の本当の目的は? 著者が初めて挑んだ密室心理サスペンス劇。
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猫と針
2011/04/03 20:11
小説っぽいところがかえって面白い戯曲
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る
恩田陸の戯曲。
葬式帰りに高校の同級生たちが集まった。彼らの話は、高校時代の不可思議な事件にいたる。
あとがきにもありましたが、とても<小説的>な戯曲。
まぁ、そこが恩田陸らしくていいと思うんだけど。
でもって、ミステリーとしてきちんとしてる一方で群像劇としての曖昧さが共存してるのがいい。
とてもバランスのいい作品といえると思う。
しかし、制作の過程が「日記」としてはいってるのだが…。
作家の集中力と、舞台人の忍耐力に、なんか感動してしまったのである。
ホント、舞台はすごいなぁ。
猫と針
2016/12/23 23:05
小説として楽しめる。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨かんむり - この投稿者のレビュー一覧を見る
劇団で上演されるために戯曲として間違いなく書かれた作品のようですが、ごくごく普通に、セリフだけの小説として十分に楽しめます。
読みながら、合わせて頭の中で上演されるさまをがんばって思い描く、なんて必要なし。
やはり小説家さんが書かれたものだからでしょうか。
(といはいえ、観劇したくもあります(笑))
2018/02/15 05:57
それなりに面白いけど、印象にはあまり残らなそう
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『猫と針』は小説ではなく、戯曲で、メーキング・オブ的なエピソードも収録されています。話のプロットも何もない時点でタイトルだけ決まり、チラシやチケット見本まで出来上がってきてしまうプレッシャーが描かれてましたが、本当にそのプレッシャーかなり怖いですね。
ストーリー展開はいかにも「恩田ミステリー」という感じですが、ほぼセリフのみで構成されているのでやはり小説とは違います。劇の評価は「小説を書く人の劇」なんだそうです。著者もよく分からないと書いてましたが、私もお芝居自体見ないので、その辺はよく分かりません。
お話自体はなかなか面白いと思います。「印象に残る作品か」と聞かれれば、それはちょっと怪しいような気がします。