電子書籍
いま蘇る柳田國男の農政改革(新潮選書)
著者 山下一仁
かつて農商務省の官僚だった柳田國男は日本の農業の弱点を見抜き、改善策を次々打ち出した。が、その思いは時の体制に葬られ、志を継ぐ後輩たちも、やがて忘れさられた。国際競争力はおろか、高い関税で命脈を保たれる今日の農業。近現代を貫いて横たわる農政の病とは何か? 柳田が見出した希望の策を現代に蘇らせる。
いま蘇る柳田國男の農政改革(新潮選書)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2018/03/13 17:09
今こそ「豊かに自給する農業」の確立を
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ZATO - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は柳田國男の農政論を軸に、明治期から現在までの日本の農業の問題、その根本問題の解決に取り組む農林官僚や政治家、民間の有志達、それらも踏まえたこれからの日本の農業の方向性と実現可能性について、重厚に記述しています。
私は民俗学で有名な柳田國男が農政に関係していたのは、本書で初めて知ったのですが、その慧眼は驚異的であり、そうした正しい政策が実現できなかったこれまでの日本の限界にやるせなさを感じます。
しかし、今や柳田國男が理想とした農業を実現できる可能性は大いに高まっています。農業問題のみならず、わが国が明るい未来を迎えることに関心がある方はぜひ手に取っていただきたい1冊です。