- みんなの評価
17件
暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
著者 原田マハ
ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。MoMAのキュレーター八神瑤子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑤子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実。怒濤のアートサスペンス!(解説・池上彰)
暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは


この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
暗幕のゲルニカ
2018/07/23 18:15
ピカソの生きざまに痺れる!
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゴジラ世代 - この投稿者のレビュー一覧を見る
期待していた原田マハ、ハ十八番のアートサスペンス小説だ。
ナチスがヨーロッパを席捲する時代に、絵でナチスと命がけで戦うピカソとピカソの名画ゲルニカとピカソを守る人々の姿が感動的!
特にナチスの将校がパリ万博でピカソにゲルニカの難癖をつけた時に、ピカソが言い放った一言が痛快極まりない。ピカソすげえ!痺れる!
過去と現在を対比させピカソ像を浮き上がらせている構成は素晴らしい!
暗幕のゲルニカ
2018/10/07 23:44
また観に行きたくなりました
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
池上彰氏が解説で書かれているようにもう一度観に行きたくなりました。
ゲルニカはマドリードのソフィア王女芸術文化センターに展示されていますが、ヨーロッパはガラス越しではなく生で観ることができること多いのですが、入場時のセキュリティーチェックに加えガラスで囲まれたゲルニカ。多くの人が訪れますが、戦争の悲惨さを感じ無口になるのでしょう。
訪れたのは2002年でちょうど物語と同じ頃です。
何度も繰り返し読み込みたいと思います。
2023/06/10 11:03
心の奥深いところに何かが残る快作。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
「芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ」(パブロ・ピカソ)
今世紀最大の芸術作品のひとつであるピカソの大作「ゲルニカ」。
第二次世界大戦の直前の時代。そして、2001年9月11日、ニューヨークで発生した同時多発テロ。
戦争ほど、残酷なものはない。
しかし、半世紀を越えて、人類は戦争という宿命に踊らされていた。
その人類の宿業とも言うべき戦争に、絵筆一本で立ち向かった、20世紀の巨匠ピカソ。時代を超えて彼を慕い、その魂を受け継ぐ人々の物語。
主人公・MoMA(ニューヨーク近代美術館)のキュレーターの瑤子は、苦難を乗り越えたどり着いたクライマックスで語りかける。
「『ピカソの戦争』展。戦争とテロが生み出した第二次大戦下の非常時に、ピカソは絵筆一本で闘いました。絵筆が銃よりも、大砲よりも、空爆よりもずっと強いことを、作品を通して証明したのです」
ピカソに会える。瑶子に会える。バルトに、ドラに、そして楽園のカンヴァスのティムに会える。
心の奥深いところに何かが残る快作。

実施中のおすすめキャンペーン

