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8件
幕末史(新潮文庫)
著者 半藤一利
嘉永六年(一八五三)六月、ペリー率いる米艦隊が浦賀沖に出現。役人たちは周章狼狽する。やがて京の都はテロに震えだし、坂本龍馬も非業の死を遂げる。将軍慶喜は朝敵となり、江戸城は開城、戊辰戦争が起こる。新政府が樹立され、下野した西郷隆盛は西南戦争で城山の地に没す――。波乱に満ち溢れた二十五年間と歴史を動かした様々な男たちを、著者独自の切り口で、語り尽くす。
幕末史(新潮文庫)
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幕末史
2019/02/06 21:06
皇国史観は「薩長史観」
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
講義録を活字化したもので、語りの文体になっているので非常に分かりやすい。幕末から明治維新にかけての話にはいつも違和感があった。攘夷から開国への方針転換と討幕の関係とか、他にもいろいろあるが、この本を読んで納得がいったことがたくさんあった。半藤一利が戦前の皇国史観は「薩長史観」だと書いているがそのとおりだと思う。一読をお薦めする。
幕末史
2018/12/28 23:01
新たな幕末史
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:多摩のおじさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
慶應丸の内シティキャンパスの特別講座をベースにしている本書は、著書のオープンな性格で、まるで私自身が実際に
聴講生として講義を聴いているかのような臨場感あふれる他では聴けない幕末史(ペリー来航から西南戦争まで)の
裏側まで~途中に脱線気味のところもありますが、それも面白さとして~展開される小気味よい内容です。
2021/10/04 23:18
実に面白い!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いっしー - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末といえば、坂本龍馬、西郷隆盛、高杉晋作…等活躍した人物の名前は挙げられる。
しかし、全体を通して何が起こっていたのかを説明せよと言われたら正直難しい…
この本を読む事により、幕末の全体の流れを掴む事ができてかなりスッキリ。(パズルのピースでしかなかった幕末史が繋がり、一枚の絵になったイメージ!)
それぞれの登場人物の立ち位置、考えを知る事ができて、幕末史がより味わい深い物になった。
著者が講座で話した内容なので、実に面白く一気に読んでしまった。
明治維新って、江戸幕府の悪い体制を一新させたってなりがちだけど、実際はそうでもなくって(徳川幕府にも有能な人はいた)、弱体化した幕府に対して薩長が公家を利用して権力を奪いとった感じに受け取れた。(歴史は勝者によって書かれる)
非常に濃いい内容なので再読したい。