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7件
楡家の人びと
著者 北杜夫 (著)
溢れる楽天性と人当たりの良さで患者の信頼を集めるドクトル楡基一郎が、誇大妄想的な着想と明治生まれの破天荒な行動力をもって、一代で築いた楡脳病院。その屋根の下で、ある者は優雅に、ある者は純朴に、ある者は夢見がちに、ある者は漠とした不安にとまどいながら、それぞれの生を紡いでゆく。東京青山の大病院と、そこに集う個性豊かな一族の、にぎやかな年代記の幕が上がる。
楡家の人びと 第三部
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楡家の人びと 第1部
2019/08/12 22:28
基一郎の行動力に脱帽
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1部は破天荒な病院創設者・楡基一郎を中心に展開していきます。この人のスケールに比べてほかの男性陣の器の小さいことと言ったら・・・。
楡家の人びと 第1部
2022/12/30 19:15
楡家の人びと 第一部
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
基本的には作者の生まれた家を参考にしつつ、『魔の山』的な時間感覚を問題意識にのせながら大正時代から昭和にかけての時代を描いている。
ドイツで精神医学を学んだ「ドクトル・メジチーネ」楡基一郎を中心とした楡家の人々を描く群像劇。基一郎は医学的には根拠の無い事でも、自信たっぷりに診断してみせ、直してみせる。精神病院だから暗示療法になっているのだろうが、作品の意図としてはそうは描かれていないと思う。基一郎のやりかたを絶対視する人々と、疑問視する人々、家族や書生、使用人、患者を含めた多くの人々が交差していく。
楡家の人びと 第3部
2022/12/31 21:13
楡家の人びと
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代はついに太平洋戦争、そして戦後へ。作者の身の回りで起きた実際の出来事と最も違っているのがこの戦争中に関することではないだろうか。なぜ変える必要があったのか、その点が楡家の男たちが頼りなく見える鍵になる気がする。