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マスメディアとは何か 「影響力」の正体
著者 稲増一憲 著
「マスコミの偏向を信じるな」。インターネットの接触が増えるにつれて、高まる既存メディアへの不信。これまで不動の地位を築いてきた新聞、ラジオ、テレビに、近年は不要論まで語られる。視聴者に大きな影響を及ぼし、偏向報道で世論を操るという「負のイメージ」は、果たして真実なのか。本書では、マスメディアの「影響力」を科学的に分析。問題視される偏向報道、世論操作などの実態を解明し、SNS時代のメディアのあり方の検討を試みる。
マスメディアとは何か 「影響力」の正体
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マスメディアとは何か 「影響力」の正体
2024/03/04 12:49
わかりやすい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
マスメディアの虚像と実像について、わかりやすく解説されていて、よかったです。影響力の正体を気にしておきたいです。
マスメディアとは何か 「影響力」の正体
2024/03/01 23:55
読者には 偏見あるの わかるけど
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.内容
インターネットが普及したご時世、マスコミに対する批判は厳しい。ときには「マスゴミ」と揶揄されることがあるのを皆さんも見たことがあるだろう。健全なマスコミ批判はいいが、それならばマスコミは不要なのか。また、マスコミ批判をする側に問題はないのだろうか。このような問題意識をベースに、強力効果論や限定効果論、新しい強力効果論(第4章参照)といった過去の研究を「手法」(はじめにp.5)とともに紹介し、インターネットを批判(分析)するものである。
2.評価
(1)マスメディアが人びとに与える影響が、読者のイメージとはちょっと違うこと(人々の意見を変えさせるまでの力はないが、「ゲートキーピング機能」(p。128)はあるかもしれない)、ならびに、読者がマスコミに対してバイアスを持っていること、などがわかり、有益な本であった。
(2)ただ、本書の展開にいくつか疑問を持った。1点だけ。もちろん、マスメディアは民間企業が営むものであるから、多数に売れないと事業が継続できないので、偏向はあまりないのだという(第3章参照)。もちろん本書は1.で書いたように読者の問題点を問うものである。しかし、メディアに携わる人も人間なわけだから、バイアスがあるに決まっているが(マスメディアに偏向がなく中立でも、同じ事件でも記事の内容が違うのは、例えば複数の新聞を読み比べればわかるだろう)、その旨が無視されている。
(3)以上、(1)が5点、(2)で1点減らし、4点とする。
マスメディアとは何か 「影響力」の正体
2022/09/03 10:27
冷静に分析・マスメディア批判に異論を唱えています。
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
マスメディアについて、著者が統計学など、様々な科学的分析を実施。その結果を踏まえ、昨今のマスメディアが批判一辺倒という世の傾向に「違うのではないか」と異論を唱えている1冊です。
感情に押し流されず、冷静に分析する著者に感心しました。さすがは現役の大学教授だと。
ですが、どうしてもクールな内容になっているので、読み進めるに当たって退屈感が出るのは否めません。当書の良さは、各分析の一行一行をしっかり理解して読み進めて、初めて実感できるのではないでしょうか。