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12件
シャーロック・ホームズの凱旋
著者 森見登美彦 著
「天から与えられた才能はどこへ消えた?」
舞台はヴィクトリア朝京都。
洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!?
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この手記は脱出不可能の迷宮と化した舞台裏からの報告書である。
いつの間にか迷いこんだその舞台裏において、私たちはかつて経験したことのない「非探偵小説的な冒険」を強いられることになったわけだが、世の人々がその冒険について知ることはなかった。スランプに陥ってからというもの、シャーロック・ホームズは世間的には死んだも同然であり、それはこの私、ジョン・H・ワトソンにしても同様だったからである。
シャーロック・ホームズの沈黙は、ジョン・H・ワトソンの沈黙でもあった。
-----(本文より)
謎が謎を呼ぶ痛快無比な森見劇場、ついに開幕!
目次
プロローグ
第一章 ジェイムズ・モリアーティの彷徨
第二章 アイリーン・アドラーの挑戦
第三章 レイチェル・マスグレーヴの失踪
第四章 メアリ・モースタンの決意
第五章 シャーロック・ホームズの凱旋
エピローグ
シャーロック・ホームズの凱旋
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シャーロック・ホームズの凱旋
2024/05/09 07:08
京都だけどヴィクトリア朝
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じきる - この投稿者のレビュー一覧を見る
何をしたらヴィクトリア朝京都なんてワードが思いつくのでしょうか...
スランプ中のホームズと聞き、最初はどうなんだろうと思っていましたが、、さすが森見先生。上手いこと話しが作り込まれています。
2024/09/30 10:33
素晴らしい本です
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台であるヴィクトリア朝京都で展開されるスランプに陥ったホームズとその影響を受けて右往左往するワトソン、ホームズと仲良しなモリアーティ教授など、お馴染みの面々が、奇想天外な事態に巻き込まれて行きます。
2024/08/31 22:12
息つかせない見事な構成
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オワコンテレビ - この投稿者のレビュー一覧を見る
地名が何故京都なのか、何故主要人物が同じ時期にスランプなのか、しっかり下地がされている見事な設定。推理小説と思いきやそうではなく、途中人情描写にほろりとさせられるも、付いていけないような超常現象が中心になり、最終章は背筋も凍るディストピアのパラレルワールドが描かれ、息もつかせぬ見事な構成で、450ページの大作ですが半日で一気読みできた大作かと思います。