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怨霊とは何か 菅原道真・平将門・崇徳院
著者 山田雄司 著
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
怨霊とは死後に落ち着くところのない霊魂である。古来、日本では怨霊が憑依することによって、個人的な祟りにとどまらず、疫病や天変地異など社会に甚大な被害がもたらされると信じられてきた。三大怨霊と称される菅原道真、平将門、崇徳院は死後、いかに人々を恐怖に陥れたのか。そして、どのように鎮魂がなされたのか。霊魂の存在から説き起こし、怨霊の誕生とその終焉、さらに近代の霊魂文化まで概観する。
怨霊とは何か 菅原道真・平将門・崇徳院
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怨霊とは何か 菅原道真・平将門・崇徳院
2021/12/15 00:13
怨霊とは何か
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本三大怨霊だけでなく、早良親王などの例もあげ、不幸な死が災害としての怨霊になっていったのかを解説している。時の移ろいによる政情の変化などが原因になることが多いらしい。面白かったのは、怨霊として強いほど、神として祀った時に強力だという考え方。
2025/04/05 18:29
興味深い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
怨霊について、興味深く読むことができました。菅原道真や崇徳院など、鎮魂の行方が、わかりやすかったです。
怨霊とは何か 菅原道真・平将門・崇徳院
2018/01/19 21:14
最恐の怨霊は誰?
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
災厄の因果を「死者の祟り」に求め、鎮魂で災厄から逃れるというのが怨霊信仰。
本書は菅原道真、平将門、崇徳上皇等を例に、怨霊信仰を解説。流刑後、仏教に帰依し静かに生きていた道真、極楽往生を願って亡くなった崇徳。両者とも生前は怨霊となる気配は微塵も感じられません。為政者たちが彼らを怨霊に仕立て上げ、治世に利用したわけです。崇徳の血で書いた五部大乗経が、何と創作だとは驚きました。
いずれにしても、怨霊信仰は、「死後は敵も味方も恨まない」という日本人の精神性を形成するのに多大な影響を与えたことは確かなようです。
将門は、道真や崇徳と異なり、江戸時代の戯作等で有名になった怨霊のようです。現在も影響を及ぼしていることを勘案すると、今や最恐の怨霊と言えるのではないでしょうか。
一方、神田明神は、いつも参拝客で賑わっていますが、ここに最恐の怨霊が祀られていると認識している参拝客は少ないのではないでしょうか。もはや最恐の怨霊は、怨霊信仰を忘れた人間そのものかもしれません。

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