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隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい
著者 白尾悠(著)
ココ・アパートメント――心地よい暮らしを作るために住人が協働するコミュニティ型マンション。住人たちが一緒にダイニングルームで食事する「コハン」があったり、互いの子供を預けあったりする一方で、個人の独立性も重視した住まい。家族と離れて暮らす男子高生、結婚を前に惑うカップル、シングル家庭の親子、秘められた過去を背負う老女・・・・・・。それぞれの胸の裡を繊細に浮かびあがらせながら、多世代の心の交流を温かな筆致で描く。静かな感動を呼ぶ連作小説。
隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい
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2024/12/13 14:39
良かった
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
なにか特別な事件が起きるわけでもないけれど、
生きていく中で良いことも良くないこともあって、
それでも暮らしていかなきゃならない。
良い読み心地だった。
2024/11/27 00:03
シェアアパート
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コミュニティ重視のシェアアパートを舞台に、個人を尊重しながらそっと寄り添う方法を模索していく、精彩に富んだ物語。
年齢も、性別も、国籍も、単身者も、カップルも、子連れの家族も―――何もかもバラバラの人達が集まって作られた小さなコミュニティ。なんでわざわざ他人と必要以上に付き合わないといけないのか、最初はひたすら鬱陶しかったが、やっぱり人は誰かの支えがないとままならない時があって、支えられた事があると自然と自分も誰かを支えたいと思えるようになる。普段あまり意識していなかった人との結び付きが、この世界のどこを切り取っても循環しているという事に改めて気付かされた。
良いところだけでなく、ネガティブな部分もしっかり提示し、それをどちらかの所為にする事なく描いているのも好ましかった。もう少し、今よりほんの少しだけ外に目を向けてみたくなるような晴れやかな気分になれる作品。