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2件
コーランには本当は何が書かれていたか?
著者 カーラ・パワー/秋山淑子・訳 , 秋山淑子・訳
宗教への信仰を持たないアメリカ人女性ジャーナリストが、
友人のイスラム教の指導者とともに、コーランを実際に読む。
・女性はベールやヒジャーブで身体を覆い、肌を見せてはいけない。
・女性に教育を受けさせてはいけない。女性を打擲するのが夫の務めだ。
・ムハンマドが9歳の妻を娶っていたことは小児性愛の肯定だ。
・ジハードで死ぬと楽園の72人の乙女という報酬を約束されている。
コーランには、実はそんなことは一言も書かれていない!
子ども時代をイスラム圏で暮らし、今はジャーナリストとして「ニューズウィーク」や「タイム」などに多くの記事を寄稿しているカーラ・パワー。
彼女はある日、17年間のキャリアの中で、編集者から一度も「コーランについて書いてほしい」と言われたことがなかったと気がつく。
メディアが求めるのは、いつも「イスラム教から生まれた政治」であり、イスラム教そのものではない――。
そう感じた彼女は、かつてオックスフォード大学イスラム研究センターで同僚だったイスラム学者のアクラムとともに、1年間にわたってイスラム教の原点、コーランを読み解くことを決意する。
女性の権利、ジハード、小児性愛、夫の暴力、イエス・キリスト、そして死後の世界……。
コーランの真髄に触れる旅の中で、知られざるイスラム教本来の姿が明らかになる。
コーランには本当は何が書かれていたか?
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コーランには本当は何が書かれていたか?
2016/02/27 18:43
多様性を受け入れるって難しい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ラブ ヒストリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
これを読むまで、イスラム社会とは自分には理解できない世界だと思っていました。
この本は、著者がその「なぜ」に少しだけ答えてくれたように思います。
異なる宗教、価値観、習慣をもつ人々を理解しようとして努力しても、結局、最後は自分の基準でしか考えられない・・・。でも、わかりあう努力をすることで、お互いに傷つけあうことを避けられるのではないかとの理想を描く。
いろいろと考えさせられ、人間的にもとても共感できました。
コーランには本当は何が書かれていたか?
2016/07/10 23:10
邦題は原題の直訳、或いは「イスラム過激派/穏健派のコーラン解釈の相違」とすべき。邦題訳が不親切では。。。
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tzst - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の事件もあり、「フラットにみて」コーランには何が書いてあるのか、ということを勉強したくて買いました。結果としては期待している内容ではなかったです。ただ表紙には原題(「If the Oceans Were Ink――An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran」)がきちんと記載されており、これは内容に則している(科学的なアプローチというよりエッセイですよ感あり)と思いますので、きちんと中身を確認しなかった自分(+邦題訳)の所為ですね。。
内容としてはタイトルの割にコーランからの引用が少なすぎるし、エッセイ的な内容なので状況描写が多く、500ページ近いですが目的に当たる内容は半分あるかな、という感想です。著者に対してコーランを講釈する方の主観的な要素も多く(※これ自体は悪くないし、宗教なんて主観的なものだと思いますがこの本のタイトルにはそぐわない)、もしタイトルを付けるなら「イスラム過激派/穏健派のコーラン解釈の相違」が妥当と思います。
異教徒迫害の根拠に引用される「剣の章句」については特に知りたかった部分なので、「この章句が書かれた歴史的文脈は、すぐさま、無条件に異教徒を殺害していいわけではない」「メッカの非信仰者との闘いの中で書かれた」という点は興味深かったですが、その部分を簡単に流さないでほしかったです。なぜそれが上記状況で書かれたとわかるのか、などをもう少し科学的に解説した方が面白いと思いました。結局そこがきちんと説明できなければ、過激派の人たちを説き伏せられないのではないかと思います。
結局、中身と原題を確認しなかった自分の所為です。エッセイとして読んだら違う評価になったかもしれません。