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娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件
著者 文春オンライン特集班
中学2年の少女を死に追いやったのは、誰か?
わいせつ写真の要求、自慰行為の強要――中学校入学間もない凄惨なイジメ。だが学校はイジメを認めず、心に傷を負った少女はある日、忽然と消えた。そして38日後――。遺体は雪の中から発見された。
凄惨なイジメの実態、不可解な学校の対応。遺族・加害者・関係者に徹底取材した文春オンラインの報道は全国的な反響を呼び、ついに第三者委員会の再調査が決定した。北の大地を揺るがした同時進行ドキュメント。母の手記「爽彩へ」を収録。
取材班は旭川に向かった――
「文春オンライン」編集部に爽彩さんの母親の支援者から連絡が寄せられたのは、彼女の遺体が発見されてから1週間後のことだった。この支援者によると、爽彩さんは2019年4月、地元のY中学校に通うようになってすぐ、近隣の小中学校の生徒から「性的な辱め」を受けた過去があり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症、死亡する直前までそのトラウマに苦しんでいたという。
取材班は旭川に向かった。だが、関係者に多くの未成年がいることを鑑み、未成年の関係者への取材は保護者を通じて申請するなど取材は可能な限り慎重に進めた。(本文より)
娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件
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娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件
2022/07/13 15:35
真実はひとつのはずなのに
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはまだ終わっていない事件、すなわち現在進行形の事件の発端とその後の経緯を追跡取材したドキュメントだ。
2021年2月、北海道旭川の極寒の夜、14歳の一人の少女が家を出て行方不明となる。懸命の捜索でも少女は見つからず、春の気配が近づいた3月、彼女は変わり果てた姿で発見される。
発見時、彼女は凍っていたという。
文春オンライン特集班に寄せられた「少女は学校でイジメにあい、事件に巻き込まれた様子」という投書から、特集班は独自の取材をはじめる。
すると、あまりにも悲惨な事が次々と発覚する。
上級生男女数人によるわいせつ写真の要求、自慰行為の強要など、さらには少女はイジメの渦中で自殺未遂まで引き起こしている。
しかし、学校側が当初イジメを認定しなかったばかりか、母親の原因究明の訴えにも真摯に対応してこなかった。
文春により事件が大きく取り上げられたことで、学校側も市の教育委員会も重い腰をあげざるをえなくなったが、真実はどこまで解明されるのだろうか。
本書ではイジメ調査のための第三者調査委員会を立ち上げる前までが取材されているが、もちろん解明の調査は続いていて、6つの項目でイジメがあったという中間報告がこの春に行われたばかりだ。
真実はひとつであるのに、解明に時間がかかるのは、やはり誰もが自分がかわいい、自分が加害者ではないという認識だからだろう。
しかし、だからといって一人の命を粗末にしていいわけはない。
ぜひ、真実を明らかにしてもらいたい。
娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件
2022/01/23 05:22
なぜ助けてあがられなかったのか
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「イジメ」というには壮絶すぎる性暴行
なぜここまでエスカレートしてしまったのか・
なぜ誰も「やりすぎ」と声を上げなかったのか
加害者側も未成年という事もあり、奥歯にものがはさまったような取材
それがネット上で無関係な人がプライバシーをさらされて二次被害を受けるという悪循環
勿論、一番悪いのは未成年とはいえ悪質な性暴行をした加害者生徒なのだが、彼らを止められなかったもの注視しないといけない
なぜ助けられなかったのか後悔がつきない