電子書籍
渋沢栄一
著者 鹿島茂
新1万円札の肖像画に選ばれた、「日本資本主義の育ての親」渋沢栄一。幕末から明治、大正、昭和へと至る91年の激動の生涯を、博覧強記の才人・鹿島茂が描いた傑作評伝、ついに電子書籍化!
近代日本の「資本主義」をつくりだした渋沢栄一。彼がその経済思想を学んだのは、「産業皇帝」ことナポレオン3世の統べる19世紀フランスからだった。豪農の家に生まれ、尊皇攘夷に燃えた彼は、一転、武士として徳川慶喜に仕えることになり、パリ万博へと派遣される。かの地で渋沢に影響を与えたのが、産業を拡大することで労働者の福利厚生を充実させるという「サン=シモン主義」の思想だった。帰国後、維新政府に迎えられるが、日本に資本主義を興すため、民間人として生きることを選ぶ……波瀾万丈の評伝、その上巻・算盤篇。
「近代日本は、世界に類を見ないほどの幸運に恵まれていたといえる。なんのことかというと、日本の資本主義は、この「損して得取れ」という思想をバトル・ロワイヤルが行われる以前にすでに体得し、血肉化していた渋沢栄一という例外的な人物によって領導され、実に効率よく高度資本主義の段階に入ることができたからである」
(本文より)
渋沢栄一 上 算盤篇
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紙の本渋沢栄一 下 論語篇
2022/10/03 09:29
渋沢栄一の論語の捉え方
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:令和4年・寅年 - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代に武家社会が哲学としていた学問を西洋文化制度を吸収する方法として捉えた点を分析する。父の教えの商家の分にとどまらず、倒幕へ。矛盾とも思える行動の原理。
紙の本渋沢栄一 上 算盤篇
2017/07/04 09:39
澁澤龍彦と共通の先祖を持つ男
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランス文学者の澁澤龍彦の高祖父と渋沢栄一の父が兄弟の関係。
表紙の写真から、当時の日本人として恵まれた体格をしているのが解る。サン=シモン主義の解説は経済や思想の面でちんぷんかんぷんだが、西洋の思想や技術をあっという間に吸収していく素地がある若者であるのがうかがえる。当時のヨーロッパ列強の思惑や万博に関しての史料ともなる。