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アニーの冷たい朝
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二度のお別れ
2003/10/12 15:22
黒まめコンビが文庫に登場!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:piyota - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒川氏のハードボイルドはかなり好きです。
産廃処理場建設にからむ暗部を描ききった「疫病神」ですっかり黒川氏
のファンになったPiyotaは、氏のデビュー作である警察小説コレクション
シリーズが文庫になって非常にうれしいです。黒川氏の小説は犯罪小説に近い
と思います。
銀行強盗→発砲事件→身代金誘拐事件と展開していくスピーティなストーリイを
靴をすり減らしながら追いかけるしかない、大阪府警の刑事「黒豆」コンビ。
本格推理といっても過言ではない、論理構成も事件の展開もおもしろい犯罪
小説があったら「誰かきっと真似するに違いない」と思うでしょうなあ。
事実、この小説は初版はグリコ森永事件当時に出版されており、作者黒川氏
は兵庫と大阪府警から事情をきかれたとのこと(と後書きにありました)。
それはある意味、警察界からのミステリに対する最大の賛辞かもしれません。
皆さんは決してまねしないように。
アニーの冷たい朝
2020/08/13 10:28
読み進めていくうちに段々と息詰まる緊張感がたまらない。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
猟奇殺人とデート商法による詐欺事件が上手く一つに結ばれていくところが見事。こいつが犯人かなぁとドキドキしながら読んでいたら、土壇場で意表をつく犯人。相変わらず、警察の捜査とミステリーが見事に仕上がった作品。
いつも思うのは、著者の取材の徹底ぶりと表現力。細かなところまでの情景描写で場面や町、現場、風景等が目に浮かび、また、身近に感じる。会話も大阪弁なので柔らかで感情がや微妙なニュアンスがよく出ているし、親近感もありリアル。
最後に、どんどん読んでいくうちに読者を追い込んでいくようなひきつけ方が見事。
ドアの向こうに
2020/08/03 07:12
会話の妙
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
密室のトリックも中々面白いが、関係の無い二つの事件が一つの接点で繋がり犯人を割り出していく様が面白い。刑事の地道な捜査であぶり出されていく事実とそこから引き出される推理も嵌ってしまう。総長とブンとの会話にもホノボノとしたり、笑ったり。今回は京都出身の五十嵐が絡み、前作(海の稜線)の東京出身の係長とは違った遣り取りが面白い。主人公の会話の妙が作品を活かしている。