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8件
〈失われたものたちの本〉シリーズ
著者 ジョン・コナリー(著) , 田内志文(訳)
第二次世界大戦下のイギリス。本を愛する12歳のデイヴィッドは、母親を病気で亡くしてしまう。孤独に苛まれた彼はいつしか本の囁きを聞くようになったり、不思議な王国の幻を見たりしはじめる。ある日、死んだはずの母の声に導かれて、その王国に迷い込んでしまう。狼に恋した赤ずきんが産んだ人狼、醜い白雪姫、子どもをさらうねじくれ男……。そこはおとぎ話の登場人物や神話の怪物たちが蠢く、美しくも残酷な物語の世界だった。デイヴィッドは元の世界に戻るため、『失われたものたちの本』を探す旅に出るが……。本にまつわる異世界冒険譚!/【収録作】失われたものたちの本/シンデレラ(Aバージョン)
失われたものたちの国
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失われたものたちの本
2023/09/28 02:28
出会えよかった本
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しら - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎駿監督最新作映画の原作のひとつ──とは知らず、訳者の田内さんとTwitter(今はX)でのやりとりが楽しくて、応援を兼ねて購入しました。
読んでいくと、最初はひとりよがりで弱々しい少年が、少しずつ強くなっていきます。
沢山失い、傷つきながら。
“物語を読んでいる”という感覚をひさびさにに味わうことができました。
続巻も楽しみです。
少し残酷な描写もありますが、なるべく早く若い子に読んでもらいたいです。
失われたものたちの本
2023/09/04 22:06
生きる辛さを俯瞰するには成長が必要だ
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
傷ついた少年がおとぎ話の融合した世界を冒険していくなかで自分の傷と向き合う心の強さを育んでいく、そこかしこが邪悪で不潔なファンタジー。この手のテーマとしては完璧に近い完成度ではなかろうか。単に辛い境遇をどうにかするのではなく、辛いのは辛いし何なら回避も克服もできないことばかりだけど、それでも生きてりゃ何だかんだやっていけるという気持ちにしてくれる点に、非常に好感が持てる。
ファンタジーなのでゆるいルールに支配された世界観でありつつも、きっちり納得させてくれる真摯さもポイントが高い。
惜しむらくは、主人公の成長にスポットライトを当てたいがために、キーパーソンの行動原理の突飛さが真摯な描写の中で浮いてしまっていることだ。
失われたものたちの本
2021/08/01 21:13
ダークな
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
まさにダークファンタジー。
最近のファンタジーは全然甘くないですね。
ハラハラしながら読んでいきましたが、ストーリーはきちんと王道で、最後は少しホッとしました。