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6件
ラヴクラフト全集7
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ラヴクラフト全集 1
2015/03/19 09:20
わからない……
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もも - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネットとか他の本でチラホラみかける
クトゥルフ神話
調べてもよくわからないから本を読みました。
そもそも創作だったことに驚き……。
翻訳本だからかもしれないけど
読みにくかった……。
でもその読みにくさが、情景をうまく描けないもどかしさが、
得体のしれない不気味さをよぶ手助けをしてくれました。
現実で何度か「あ、この人インスマウス面だ」と思うようになりました。笑
ラヴクラフト全集 3
2003/03/18 22:34
かなりバラエティに富んだ収録作品。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:forest - この投稿者のレビュー一覧を見る
第4巻に続き、最近読了しました。「時間からの影」がかなり難しかったので
時間がかかってしまいましたが…。
各作品ごとの感想。
「ダゴン」
収録作品の中ではかなり分かりやすかったです。軽いホラーのノリで
楽しく読めました。
旧支配者の神々は時代を選ばず襲ってきます。第2次大戦中、貨物船の
船員が体験する恐怖を描いてます。
「家の中の絵」
猟奇殺人ものの原点ではないかという感じの作品です。
現在のホラー映画の中には影響を受けているものも多いのではないでしょうか。
「無名都市」
アラブの現地人に忌み嫌われ、決して近づかないといわれる古代遺跡。
アラビアの砂漠に位置するその古代遺跡に足を踏みいれた語り手は、
恐ろしい事実を目にします。
ちょっと抽象的すぎかなという感じです。
「潜み棲む恐怖」
アドベンチャー的な部分が強いです。この作品も読みやすいです。
マーテンス一族に起こった恐るべき悲劇。それを調べようと語り手は
その一族の家があるテンペスト山に向かいます。結末も豪快です。
映画「地底人アンダーテイカー」原作。
「戸口に現れたもの」
エドワード・ピックマン・ダービィの友人である語り手。彼はなぜ
エドワードを殺したのか。それは彼の妻の恐るべき家系にまつわる陰謀
がかかわっていた…。
サスペンス色が出ている作品です。
「アウトサイダー」
これは非常に短いです。あっという間に終わります。
一度も城から出たことのない語り手は、本を読む毎日を送っていた。
そしてはじめて外へ出て鏡で自分の姿をみる。それは…。
読んでみてください。^^;
「闇をさまようもの」
うーん。かなり難しくてよく分かりませんでした。
ラブクラフトが友人の一人であるロバート・ブロックにささげたという
作品だそうです。
「時間からの影」
かなり長いです。「狂気の山脈にて」も長かったですが。^^;
途中で眠くなりました。(汗)
ある病院で長い昏睡状態になっていた考古学者の語り手は、臨死体験による
「大いなる種族」の存在を目撃する。そしてできる限りその事実を記録しよう
とするが…。
ラヴクラフト全集 1
2005/07/21 01:11
恐怖の宇宙卍固め
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
ラヴクラフトがポーの遺鉢を継ぐ作家というのは正鵠だと思う。恐怖という分野に特化してではあるが、それを発展させて20世紀に引き継いだ。
恐怖の根源に、単なる幽霊や怪物でも、宗教的な存在でも人間の内面でもなしに、その時代の最先端である科学に基づいた時間と宇宙の長大さを置いたところが、つまり20世紀的であると思うのだ。原子論や、アインシュタインの宇宙論、冥王星の発見までも駆使されて世界観が構築されている。そうやって人智未踏の世界を描く手法は例えばH.G.ウェルズにもあったし、W.H.ホジスンとともにコズミックホラーと呼ばれたりもする。
本書はその全集の全7巻の初巻で、その手法の駆使された「闇に囁くもの」と、同種の題材で古典的な筆致を用いた「インスマウスの影」の2中編、同じ香りの「壁の中の鼠」と正統派怪談「死体安置所にて」の2短編。
L.ダンセイニのファンタジーやA.マッケンなどを前人としてなお従来に無い新しいタイプの恐怖を創造しようとしているがために、作品ごとで異なる手法を用いているものと解する。ただ文体は伝統作品に伍して濃密で、それは揺らがない。外的な事象は変わり、人の精神が侵食されていく過程も屈曲を増すが、人類という種の根源にある汚辱の核に真に到達できているのではという惑乱を生み出している。
2中編を始めいくつかの作品で共通に登場する未知世界を表す言葉の一つであるクトゥルフ(またはクトゥルー、Cthulhu)から取って名付けた神話体系と称するものが、後年の無数のフォロワーによって陸続と生み出され、日本でもホラー界のマツケンこと朝松健や栗本薫など多数、影響力はあからさまに大きかった。
また2編ではそれぞれ、海から侵食して来るものと、山中で巣食うものの違いがあるが、宇宙全体を覆う災厄であれば逃げようが無い。そこを貫く共通点を読み解くのもよし、続巻に委ねるもよしだろう。