コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史
15世紀末にコロンブスが大西洋を横断して以来、ヨーロッパからはサトウキビや小麦・牛・馬などがアメリカ大陸に持ち込まれ、アメリカ大陸からはトウモロコシ・ジャガイモ・トウガラシなどがヨーロッパに運び込まれた。世界のグローバル化が始まり、食文化にも多大なる影響を与えた。新旧両大陸による交流は「コロンブスの交換」と呼ばれるが、はたして正しい名称なのだろうか。コロンブスの功罪を作物・家畜・疫病の観点から掘り下げる。
◆目 次
序 章 黄金より役立つもの
第一章 コロンブスが持ち帰った穀類――トウモロコシ
第二章 アンデスからヨーロッパへ――ジャガイモ
第三章 サトウキビと奴隷制
第四章 ヨーロッパ由来の家畜の影響――馬と牛
第五章 先住民の悲劇――疫病
終 章 コロンブスの功罪
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コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史
2022/12/23 10:42
著者の経験がなしえた作品
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者のじゃがいもや唐辛子の本がおもしろいのでその流れでこの本も読んでみた。日本は明治維新以来、基本的には欧米文化の価値観に基づいて色々の判断をしていることが大変によく分かる。コロンブスがもたらしたものは、新大陸から旧大陸へは「恩恵」を旧大陸から新大陸へは「災厄」をという事が、しみじみと分かる本である。本書中の写真は著者自身の撮影になるものが大半で、それだけ著者が新大陸 中南米の現地で活動し、現地の人々と話をし暮らしを見て書かれた本だということを感じさせられた。
2020/06/13 16:11
コロンブスがもたらしたもの
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
新大陸から旧大陸へはとうもろこしやじゃがいもが旧大陸から新大陸へはサトウキビが交換されたということをコロンブス交換というがサトウキビは白人のために導入され奴隷制を敷いたので交換という平等性のある言葉はおかしいと筆者は指摘する。この他家畜、疫病などなど白人が新大陸に与えた影響について詳しく書いてあり面白い。最近では人の移動が活発になったせいで新型コロナウイルスが蔓延したり、人種差別反対のデモ隊がコロンブスの像を倒したり(その行為の是非は別として)と本書に出てくる内容は現代にも通じるところがあると思う
コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史
2023/03/17 19:39
欧米人との討論に備えた理論武装の為に
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者がジャガイモについて書いた
岩波新書の内容に感銘を受けた流れで
手にとってみた本です。
西洋でヮいまだに罷り通っている
コロンブスの交換という考え方の不遜さを、
植物学的、民俗学的、歴史学的視点から、
実証的に批判しています。