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5件
日航123便 墜落の新事実
著者 青山透子
墜落現場の特定と救助はなぜ遅れたのか。目撃された戦闘機の追尾と赤い物体。仲間を失った元客室乗務員が執念で解き明かす渾身のノンフィクション。事故ではなく事件なのか?
日航123便 墜落の新事実
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日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る
2024/05/18 09:29
権力は、時に恐ろしい面を見せる
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M.F - この投稿者のレビュー一覧を見る
1985年に発生した、日本航空機の墜落事故の真相を、探求した本である。
この本の著者が、複数の目撃証言等を元に、(場合によっては専門家の知見も借りながら)推定した事柄が、もし正しいのであれば、本当に恐ろしいことがなされたものだと思う。
私も日本人であるから、この本の著者が推定しているような、なりふり構わぬ揉み消し工作がなされたとは、(本来であれば)信じたくはない。
しかしながら、数々の目撃証言や当時の遺体の状態(炭化した遺体)等を矛盾なく説明出来るひとつの可能性として、本書の主張するところはかなり有力な一説だと評価せざるを得ないのではないだろうか。
事故機のボイスレコーダーが公開されていないということもあり、完璧に正確な事故原因の推定など、誰にも不可能である。
そのような状況下にあって、本書の主張するところは、(完璧とはならずとも)、それでも、かなりの程度で真実に近づいている可能性が高いと考える。
「本当にそんなことがなされたのか」と考えると悲しくなり、絶望的な気分にさえなるが、民主主義社会における権力というもののありかたを考えるうえでも、多くの方々に読んでいただきたいと思う本である。
日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る
2020/07/06 11:07
驚きの内容でした・・・
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
1985年に発生した日航機墜落事故の真相について、元日航キャビンアテンダントである著者が追及したノンフィクションです。
ビックリする内容でした。当書に記される仮説が真実だったとすると、恐ろしくてゾッとします。真相の究明はあるのでしょうか。知りたいですが・・・。
日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る
2021/09/04 08:13
33回忌に「天空の星たち」に捧げられたこの書が、一人でも多くの方の手に取られますよう。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
1985年8月12日。
日本航空ジャンボ機123便が、東京羽田空港を離陸して大阪伊丹空港へ向かう途中、突発的非常事態に陥り、群馬県多野郡上野村の山中に墜落。
乗員乗客524名のうち生存者はわずか4名。
史上最大の航空機事故となってしまった。
この事故当時、私はまだ高校生。
その後、「沈まぬ太陽」(山崎豊子著)や「クライマーズ・ハイ」(横山秀夫著)を読んでの断片的知識はあった。
友人が感想を投稿し、また是非にとすすめられたこともあり手に取った。
そして、事の本質について何もわかっていなかったことを思い知った。
著者は日本航空の元客室乗務員。
この事故で、多くの同僚を失っていた。
「圧力隔壁修理ミス」が事故原因だと公式には発表されていたが、本当にそうなのだろうか。
陰謀論や憶測も渦巻く中、その原因にはつじつまの合わない部分が多い。
「私は当時を知る客室乗務員として、また、単独機として世界最大の航空機事故を起こした日本航空の関係者として、不明な点を明らかにしなければいけない、という責任感にかられた」
綿密な取材、わかりやすい記述、そして真相を明らかにしようという執念が、「隠されていた真実」に迫っていく。
突然の出来事に、無念の中で愛する家族への思いを綴った乗客。
自身が生命の危険にさらされる中、最後の最後までプロとしての職務をまっとうした乗務員。
地元の小中学生たちの事故を目撃した当日の文集。
その中で、明らかになる日航機を追尾していた2機のファントム機の存在。
機体の左腹部にみえた赤い物体。
その目撃者は機体から発せられた悲鳴にも近い「キャーン、キャーン」という高音が忘れられないと語る。
「助けてほしい」という心の声を聞いた気がする、と。
「これは事故ではなく520名が亡くなるという事件であった可能性が非常に高い」(巻末の「謝辞」より)
この「事件」の33回忌に「天空の星たち」に捧げられたこの書が、一人でも多くの方の手に取られますよう。
そして著者の、関係するすべての方々の努力が実り、真実が明らかになることを祈ります。