- みんなの評価
9件
聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた
著者 井上 真偽
「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位。今、最も読むべきミステリ!! 聖女伝説が伝わる里で行われた婚礼の場で、同じ盃を回し飲みした出席者のうち、毒死した者と何事もなく助かった者が交互に出る「飛び石殺人」が発生。不可解な毒殺は祟り神として祀られた聖女による奇蹟なのか? 探偵・上苙丞(うえおろじょう)は人の手による犯行可能性を数多の推理と論理で否定し、「奇蹟の実在」証明に挑む。
聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2025/04/29 17:47
次作が楽しみ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1作に続き本作品もロジックあるのみ。異色の作品だが引きずり込まれ一気読み。夾竹桃の花の話がアクセント。次作が楽しみです。
聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた
2022/07/18 10:08
不可能犯罪とあらゆるトリックの否定
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
不可能犯罪を、あらゆるトリックを否定することで神の奇蹟だと証明せんとする「その可能性はすでに考えた」シリーズの第2長編。
本作の事件は、同じ杯から回し飲みしたにも関わらず、毒を飲まされた人間と飲まなかった人間がいるという不可解極まる毒殺劇。
前作同様、矢継ぎ早のトリックとそれを否定するロジックが楽しめます。
そしてクライマックスは、またしても二律背反の窮地に追い込まれる探偵上苙。果たして、彼は奇蹟を証明出来るのか。
本作はフーリンのくそ面倒くさい性格と恋心が面白さに拍車をかけます。この人、特技・拷問のマフィアのくせに純情過ぎるでしょ(笑)
2021/12/31 21:28
奇蹟の証明再び
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇蹟の証明を目指す名探偵上苙丞(うえおろ じょう)の第二長編。
上苙丞は、不可能犯罪において、あらゆる手段・トリックが使われなかったことを論証することにより、それが人の手による犯罪ではない事=神の手になる奇蹟であることを証明しようとしています。
同じ杯から酒を回し飲みした8人のうち3人だけが死んだという不可解な毒殺(?)が今回の事件。バカミス風のものから、実行可能性の高い秀逸なアイデアまで、次々に浮かび上がるトリックも楽しいですが、それらを否定するロジックの鮮やかさが何より本格ミステリ的に優れています。
フーリンが上苙に対して思うことが謎解きとリンクし読者をハラハラさせるクライマックスもスリリングで、本格ミステリベストテン1位も納得の傑作です。