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狂人日記
著者 色川 武大
狂気と正気の間を激しく揺れ動きつつ、自ら死を選ぶ男の凄絶なる魂の告白の書。醒めては幻視・幻聴に悩まされ、眠っては夢の重圧に押し潰され、赤裸にされた心は、それでも他者を求める。弟、母親、病院で出会った圭子――彼らとの関わりのなかで真実の優しさに目醒めながらも、男は孤絶を深めていく。現代人の彷徨う精神の行方を見据えた著者の、読売文学賞を受賞した最後の長篇小説。
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狂人日記
2015/12/03 02:57
メンタル疾患の視点
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
麻雀小説の阿佐田哲也の方が有名になってしまったが、その娯楽的な作品い比べると、色川武大のんで書いている”本来の小説”は、純文学のカテゴリと言ってもいい。本書は、ナプコレプシーというメンタル面の奇病を抱えた色川氏の視点で、いささかの恐怖を含んだ作品に仕上がっている。氏の数ある著書の中でもトップクラスと脱帽。
2020/04/06 18:22
アウトサイダーたちに光を
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
世間から隔離されている人たちに、愛情ある眼差しを注いでいます。多くの欠点を抱えながら、あるがままに生きた著者自身にも重なりました。