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高校数学でわかる複素関数 微分からコーシー積分、留数定理まで
著者 竹内 淳
科学には、夢があります。「自然界を支配する未知の真理を知りたい」、あるいは、「人間の、生物としての能力を、はるかに超える知的能力や、物理的な力を手に入れたい」 これらの人間の抱く様々な夢を実現する手段が、科学技術です。高校生の時に、このような夢を持って、理系大学に進んだ方は数多いことでしょう。 ところが、大学の講義は、そのような学生たちの期待に必ずしも応えるものではなく、想定外に難しくて、講義を聞いてもよくわからないことが、少なくありません。特に数学の学習に、壁を感じる学生は少なくないようです。 「高校数学でわかるシリーズ」は既に10タイトルを数え、累計で30万部を超えるブルーバックス内のシリーズです。理学・工学を学ぶ上で必要な、また、教養として知っておきたい数学や物理学のトピックスを、高校数学を出発点として、分かり易く解説しています。そして 11タイトル目は、「複素関数」です。 複素数は、実数と虚数の組み合わせで表されます。複素数を変数とする関数が、複素関数です。 代数方程式の研究過程で発見された複素数は、代数学だけではなく、幾何学でも非常に重要な役割を果たします。さらに、波を表すことにたいへん便利な複素数は、量子力学をはじめとした物理学や、工学には必須の数学です。 本書は、「複素数とはなにか」から始めて、複素数の性質、複素関数の微分・積分、留数定理などを解説するとともに、「オイラーの公式」と「代数学の基本定理」も理解できます。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
高校数学でわかる複素関数 微分からコーシー積分、留数定理まで
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高校数学でわかる複素関数 微分からコーシー積分、留数定理まで
2020/02/02 17:46
他分野で活用されている複素数・複素関数について分かり易く解説した一冊です!
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、専門的な高度な知識をわかりやすく教示してくれると好評の「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は複素数とその関数について非常に簡潔に教えてくれる書です。高校の数学では「複素数」が登場してきます。これは、実数と虚数の組み合わせで表され、複素数を変数とした関数が「複素関数」と呼ばれています。実は、この複素数は、代数方程式の研究過程で発見されたもので、現在では、代数学だけではなく、幾何学、さらに量子力学をはじめとした物理学や、工学分野でも広く使われています。同書は、この複素数というものから始めて、複素数の性質、複素関数の微分・積分、留数定理などが教示されるとともに「オイラーの公式」なども理解できるように、解説されています。ぜひ、複素数というものをもっと深く理解したい人にはピッタリの一冊です!
高校数学でわかる複素関数 微分からコーシー積分、留数定理まで
2020/11/19 16:41
高校数学からの延長として見ても、なかなか面白いかもしれない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アルファ - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学の勉強は、業務で必要なもの以外は趣味程度でやっている技術職です。
私の課程での高校数学では、複素数平面をやらずに行列をやっていた(回転を扱うために、どちらかが必要)年代ですので、タイトルは個人的な感想ですが、そう感じさせられる一冊でした。
高校数学のレベルの方だと、頭の中だけで全部理解するのは多分難しいですので、ノートとペンを利用し手を動かして内容を追っていくと良いでしょう。
微分に関しては、「高校の数3で習う、実数を定義域としていた場合に成り立っていた公式の多くが複素数でも成り立つ」ということが分かるのが面白いですし、その一方で、積分に関しては「一気に奥が深くなる」ということを感じさせられます。
そして、方向性だけではありますが、最後の方では流体力学や電磁気学への応用について解説されている点も良いですね。