- みんなの評価
4件
刑事弁護人
「権力の暴走を許してはいけない」すべてが実話。迫力と感動の法廷ドキュメント罪を犯したかもしれない人物の車に警察が勝手にGPSを取り付け、徹底的に行動を把握する行為を繰り返していた――。令状なき捜査は許されるのか。警察が、一般市民の行動確認を行う危険性はないのか。2017年に「令状なきGPS捜査は違法」の最高際判決を日本で初めて勝ち取った弁護団。その弁護団を率いた女性弁護士の奮闘とチームの苦悩・活躍を描く。
刑事弁護人
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
刑事弁護人
2019/08/17 23:35
映画化決定!(になるに違いないというか、しなきゃ)
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから「刑事弁護人の仕事はこのようなものです」という紹介本かと思って手に取りましたが、違いました。日本史の中でも数えられない程しかおきなかったであろう、極稀な法廷での闘いを追ったノンフィクションでした。
始まりは連続窃盗事件。逮捕された人は実際に犯罪をおかしていて、それを認めていて、弁護士がついて、だいたい量刑も予想できて……という平凡な事件に思えたのですが、依頼人の一言によって事態は急展開!!
秘密裏に被疑者の車にGPSをつけて証拠を集めたという警察の捜査手法は違法ではないか?!放っておいては誰がGPSをつけられてプライバシーを侵害されるか分からない世の中になってしまう……という、日本という国のありようを問う問題が提起されます。
最初に弁護を引き受けた亀井弁護士は気の合う弁護士仲間(みんな若手)に相談し、たたかいの気運が盛り上がり、裁判が続くに従ってこの問題は益々大きいものになっていき、クライマックスは、殆ど使われることがないという最高裁判所大法廷。
ノンフィクションでこんなドラマティックな盛り上がりがあるのかという……まるでハリウッド映画並みの展開です。
読み物として抜群に面白いし、司法制度についてもわかりやすく説明があり、この裁判がどれほど一人一人にとって重要なものなのかも伝わります。
個人的には今年最高の一冊が確定。
最高裁の裁判官の皆様をちょっと見直しました。(裁判官どうなってんの本を沢山読んだので評価ダダ下がりだったのです。この判決は内閣総理大臣や裁判官の出世に影響しないジャンルだったのかもしれませんが)
2024/04/02 21:02
圧倒される実録
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:本が好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
本著でも繰り返し書かれている例に漏れず、私も刑事弁護人の仕事つまり「罪人を弁護する意義」を見出せずにいた一人でした。本著を読み、その意義が、人が人として生きることへの追求だったり、権威に立ち向かうことであったりすることだと初めて知りました。先入観を捨てることができて本当によかったです。
2022/05/20 23:15
ふむふむ
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もり - この投稿者のレビュー一覧を見る
「令状なきGPS捜査は違法」の最高際判決についての本です。いっとき話題になりましたが今落ち着いているということで、思い出そうと思いましたが、話題になった本当の理由がよくわかりました。とてもいいです。オススメです。