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最澄と天台教団
著者 木内 堯央
令和３年６月、天台宗の開祖である伝教大師・最澄の１２００年大遠忌を迎える。平安時代に真言宗を開いた空海とならび、日本の仏教史で大きく語られる最澄の評伝と、その後の弟子たちの活動、さらに江戸時代に至るまで日本史の中で天台宗が果たした役割をコンパクトに学ぶ良質な概説書。
最澄が生きた時代、仏教は単に「信仰」の対象だっただけではなく、学問そのものであり、社会制度を支える思想であり、律令国家を成り立たせ、安定させる機能をも期待されていた。僧侶は思想・教養を備え、宗教的に訓練されたいわば国家公務員として位置づけられているなかで、最澄ほど、律令制度の中で十分に機能する僧侶のあり方を追究してやまなかった僧はいない、とすらいえるのである。そして比叡山からは、円仁・円珍をはじめ、良源、源信、徳川家の信任を得た天海らの高僧を輩出して、天台宗は国教にひとしい地位を占めた。また、最澄以来培われた一乗仏教の思想からは、いわゆる鎌倉新仏教が派生していったことから、比叡山・天台宗は「日本仏教の母胎」とも呼ばれる。最澄と天台教団を軸に、日本仏教の１２００年の歴史を読み直す。巻末解説を、著者の子息で大正大学特任准教授の木内堯大氏が執筆。〔原本：教育社刊、1978年〕
最澄と天台教団
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最澄と天台教団
2021/03/01 12:30
最澄の生涯とその後の日本仏教1200年史を描いた名著です！
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、天台宗如意輪寺住職を務められ、『伝教大師の生涯と思想』、『天台密教の形成』、『日本における天台宗の形成』、『日本における天台宗の展開』、『悲願に生きる』、『天台宗入門―人と教え・儀礼』などの天台宗に関する数々の著作を残された木内堯央氏の作品です。同書は、律令国家で、そして人々の生活の次元で十分に機能する仏教とは一体どのようなものだったのかということをテーマに、平安時代前期、伝教大師最澄が開いた天台宗を中心に、その高僧である円仁、円珍をはじめ、源信、天海について詳細に解説された一冊です。さらには法然、日蓮、道元ら、「鎌倉新仏教」の開祖もここで学んだことから、比叡山は「日本仏教の母胎」とも呼ばれるようになりました。最澄の生涯とその後の日本仏教1200年史です。
2022/03/18 00:25
天台宗の歴史
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
天台宗の歴史について最澄とその弟子たちが記述の中心ではあるが通史的に述べられている。天台宗の歴史についての入門書として良い
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