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5件
動物裁判
著者 池上 俊一
法廷に立つブタ、破門されるミミズ、モグラの安全通行権、ネズミに退去命令……13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判とは何だったのか?自然への感受性の変化、法の正義の誕生などに言及しつつ革命的転換点となった中世に迫る「新しい歴史学」の旅。
動物裁判
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動物裁判 西欧中世・正義のコスモス
2020/02/27 09:15
動物裁判
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
12~18世紀にかけて、人間に危害を加えた動物を裁判にかけるという行動について取り上げた本。裁判と言うことで、一方的に断罪するのではなく、弁護人もいて、時には動物に一定の権利を与えることもあったと言うのがおもしろかった。
動物をただ排除するのではなく、なぜ裁判という手続きを踏まなくてはならなかったのか、様々な説を取り上げつつ、論理的に考察している。
動物裁判 西欧中世・正義のコスモス
2020/03/14 22:14
祓魔
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中世の西欧で行われていた動物裁判、例えば人間の子供を殺した牝豚への裁判と処刑などについてコンパクトにまとめた一冊。動物のみならず、虫や氷河!まで裁判にかけたそうです。
日本人とは異なる精神世界、という感じがします。
動物裁判 西欧中世・正義のコスモス
2002/07/13 12:08
ヨーロッパ文明の再認識
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ベリ太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
当たり前のことと思い込んでいることが、
当たり前でないと言う事実の認識は、
個人の中での文明の衝突のような戸惑いを与える。
動物と人間がある時は加害者対被害者になり、
獣姦罪のようにある時は共犯者という関係で
裁かれ刑を執行されるという文明の違い。
読みながら感性での根本的な齟齬が伴なう。
豊富な歴史的資料をコンパクトにまとめ、
一般読者が面白く読めるようにした工夫は、
その配慮に感謝するとともに、
改めて著者の該博な知識に感嘆する。
今昔物語の動物話を拾い読みすると、
また一層、ヨーロッパ文明の
本質の一つを再認識できるであろう。