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11件
此の世の果ての殺人
著者 荒木 あかね
第68回江戸川乱歩賞受賞作。
史上最年少、選考委員満場一致。
「大新人時代」の超本命!
本格ミステリーの骨法もよく心得ている――綾辻行人
特A、もしくはA+、もしくはAA――月村了衛
二人の女性のバディ感が最高に楽しい――柴田よしき
極限状況で生きてゆくひとが、愛しくなる――新井素子
非日常を日常に落とし込む、その手捌きは実に秀逸である――京極夏彦
―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
此の世の果ての殺人
05/08まで通常1,716円
税込 1,201 円 10ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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此の世の果ての殺人
2023/01/01 22:32
滅亡を目前にして
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小惑星衝突が数か月後に迫った世界。衝突予定地点は熊本、お話の舞台は福岡。死ぬね。
死ぬまでのタイムリミット、法も機能していない社会で殺人犯を追うことの意味と無意味。
たまにある設定ですが、ひと味違って面白かったです。
無気力で何を考えているのか分からないハルと、なぜか事件解決に熱心な教習所の先生。
この二人の温度差がそれぞれのキャラを際立たせる。
温度差に読者が慣れてきたころ投入される兄弟と少女。さらに残留市民で組織された避難所。
ハルは事件の真相に近づくにつれ感情がうまれ、人を守るための行動をとります。
惑星衝突は誤報でしたってことにもならず、落ちてくる惑星を見つめます。
死ぬ前にやりたいことをやりきる、信頼した人の側で一緒に死ぬ。
考えてみれば幸せな死に方かもって、ちょっとジンワリした。
此の世の果ての殺人
2022/10/23 11:46
特殊設定ミステリーかと思いきや、謎ときは王道
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
小惑星の衝突により、約2ヵ月後には滅亡する地球が舞台のミステリー。物語を引っ張る、暴走気味の正義感で突っ走る元警官が目立ちますが、終末の世界なのに“良い人”を演じる割に、変なとこでドライな主人公も良い味を出してます。「どうせ皆死ぬのに、なぜ犯人を追うの?」という疑問にもしっかりと理由が用意されており、一筋縄ではいかないストーリーも魅力。謎解きとしてはオーソドックスですが、中盤以降は緊張感も高まり頁をめくる手が止まりませんでした。ラストシーンも素晴らしく、読んで良かったと思わされました。
此の世の果ての殺人
2022/11/28 11:41
最年少受賞
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よの - この投稿者のレビュー一覧を見る
―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
めちゃくちゃ面白かったです。