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2件
ティラノサウルス解体新書
著者 小林 快次
ティラノサウルスと小林快次博士という訴求力満点の最強タッグが贈る、知的好奇心にこたえる一冊!
これまで二十数種が見つかっているティラノサウルスの仲間。しかし、その全貌は複雑で、全体を解説している本や図鑑はありませんでした。
本書は、これまでに発見されたティラノサウルス類のすべてを体系的に解説。ティラノサウルスは最も研究されている恐竜ではありますが、まだまだわからないことが多いのが実際のところです。たとえば「ティラノサウルスには羽毛は生えていたのか?」という一般的な問いにさえ、まだ確定した問いはないのです。
一方で、ティラノサウルスの仲間は、北極に近いアラスカや日本にも生息していたことが分かっています。新たな発見があるたびに新しいことがわかり、そしてまた新たな謎が出てくるのがティラノサウルス研究なのです。
本書では、第一部「ティラノ軍団の現在」で、ティラノサウルス類全種についての最新研究を紹介。第二部では、ティラノサウルスの特徴や生態について解説していきます。ティラノサウルスという一つのグループを扱ったものとしては、圧倒的な情報量を誇る本書では、ティラノサウルスだけでなく、恐竜研究の最新の歩みをつぶさに辿ることができます。
ティラノサウルス解体新書
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ティラノサウルス解体新書
2023/05/05 20:58
Tyrannosaurus rex
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
恐竜界のスーパースター、ティラノサウルスの研究本です。しかし、学説の要約という感じで、あまりおもしろく読めませんでした。
ティラノサウルス解体新書
2024/01/06 08:28
恐竜の王者の進化と生態
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
恐竜界のスターといえばやっぱりティラノサウルス。
俊敏なラプトルも巨大なブロントサウルスも有名なステゴサウルスも海の王者モササウルスもいいが、ティラノサウルスなくして恐竜は語れない。
もう十年以上前になるが上野の恐竜展で「バッキー」という小さめのティラノサウルスがかがんだ姿で展示されていたのを思い出します。
いまにも動き出しそうな躍動感にあふれていたが、先日上野の常設展を見に行ったら普通にバッキーもトリケラトプスも展示されていました。
白亜紀の王者ティラノサウルスですが、ティラノサウルスの仲間は18種類いるという。
一番有名なのがティラノサウルス・レックスで、頭骨の長さだけでも1メートルを超え体重は1トンを超える巨大な身体、反対に小さな前足と日本の指が特徴だ。
タルボサウルス、ダスピレトサウルス、アリオラムス、アルバートサウルス、ゴルゴサウルスがTレックスと並んで進化型のティラノサウルスの仲間で著者は「一軍ティラノサウルス」と呼んでいる。
三軍のティラノサウルスは比較的身体が小さいが3~5メートル程度はあり、前足の指は3本なのが特徴だそうです。
三軍メンバーは古い時代に生きた原始的なティラノサウスで、ここから少しずつ進化していって二軍から一軍への道のりをたどっていきます。
恐竜時代である中生代は三畳紀、ジュラ紀、白亜紀だが、この中生代を一年とすると六月くらいから三軍のティラノサウルスが出現し、十月前まで二軍のティラノサウルスが出現したりいなくなったりしながらカレンダーは進む。
11月27日以降になってようやく一軍が出現し、12月20日ごろにタルボサウルス、12月28日くらいにTレックスが現れて大晦日に白亜紀の大絶滅によって姿を消してしまう。
時間の流れが大きすぎて把握しきれなかった部分がすっきりと理解できる。
そして化石の特徴を比較して、ティラノサウルスの分類や生息地域について詳しく見ていきます。
ティラノサウルスの骨格から姿は予想できても、その体表面が鱗に覆われていたのか羽毛が生えていたのかや何色だったかはまだ分かっていないそうです。
肉食だったのは間違いないが何を食べていたのか、どのような捕食をしていたのか、おそらく卵生だっただろうがどんな形の卵を産んでいたのか、目や耳の機能や寿命まで化石からわかる事実を詳しく語っていく。
古生物学者の研究方法やティラノサウルスの実態についてわかりやすく書かれた本だった。