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新装版 俄 浪華遊侠伝
著者 司馬遼太郎
「この銭、貰うた」。逃げた父の代わりに金を稼がねばならなくなった万吉は、身体を張った“どつかれ屋”として身を起こす。やがて生来の勘とど根性と愛嬌を元手に、堂島の米相場破りを成功させ、度胸一の極道屋・明石屋万吉として知らぬ者のない存在となった。そんな万吉に大坂町奉行から密かな依頼がくる。
新装版 俄 浪華遊侠伝(上)
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2023/02/01 10:26
アホな男の物語
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
大阪弁でよくいうアホな男の一代記である。国民的作家として名声が高い司馬遼太郎であるが、比較的初期にはこの作品のようにいわゆるエンタメっぽい気楽なものも書いたのだなと再認識させられた。とは言うものの司馬史観はすでにしっかりとしている。主人公の正反対の、幕末の一般武士の情けなさを辛辣なユーモアを持って描き出している。
2020/03/28 18:07
とてつもない任侠の人
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投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻は上巻ほど面白くワクワクして読めなかったが、明石家万吉、別称、小林佐兵衛の世間に対する貢献度のすごさを知った。旧長洲系の政官に利用されて全財産を投入、大阪の消防局の走りを作ったり、身体障碍者や貧困層の生活を支え職業訓練を施したりして世間に尽くし余人をもって代えがたい。死を恐れず立ち向かい自分を犠牲にして人助けをするという請負い仕事を生活の糧にしていたが、とても同じようなことをできる人はいない。今回初めて知ったが、もっと評価されて巨匠として歴史上で紹介されてもいいのではないかと思える。
2020/03/26 11:09
面白い
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投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の作品は全部読もうと思って買った一冊。俄という意味も分からずに読んでみた。事前の調べもせず読み込んでいったが、幕末に明石家万吉という義侠人の半生記で史実であることがわかり興味を覚えた。さらに奇妙な人生と義侠の深さでどんどん引き込まれ、気が付いた時には上巻がを読み終わっていた。結構面白い内容だった。