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2件
政治家の収支
著者 鮫島浩
「政治家は、どこからどのくらいの“おカネ”をもらい、
その“おカネ”は、どこへ消えていくのか?」
裏金事件によって、政治不信が広がる中、よくわからない「政治とカネ」の関係を、わかりやすく解説!
「政治にはカネがかかる」という、煙に巻くような言説を、徹底解剖します。
企業・業界から受け取る、清濁が判断できないお金、
赤ちゃん含めた国民から強制徴収されるおカネの使用方法、
政党からマスコミに流れる巨額マネー、
政官財の癒着に利用されるお金、
表に出ることのない、裏金作りの仕組み、
諸外国と日本の「政治とカネ」事情の違い……etc.
具体的な金額・数字もつまびらかにしたうえで、ベールに包まれた「政治家の収支」を明かします。
政治を「カネ」という視点から語る、今までなかった政治学入門書!
※カバー画像が異なる場合があります。
政治家の収支
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2025/01/18 16:03
政治家は出世欲・権力欲の猛者
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は朝日新聞で政治記者として、菅直人、竹中平蔵、古賀誠、与謝野馨らを担当、2021年に新聞社を退社し、ウェブメディアを開設、政治解説を配信している。本書は、政治家の収入、支出、裏金の作り方・使い方、政官財の癒着の仕組みなどについての解説書である。主な内容を以下に紹介する。◆政治家の多くは一般庶民よりもはるかに豊かな暮らしを送っているし、裏金を遊興費に充てて贅沢三昧していた政治家がいるのも事実。ただし、「贅沢をするために脱税している」「金儲けのことしか考えていない」というタイプの政治家はむしろ少数派。◆政治家は総理大臣になることを目指している。普通の人には理解できない出世欲・権力欲を心の内に秘めている。大半の政治家は、贅沢三昧の生活を行うためではなく、出世欲・権力欲(総理大臣になる)を満たすためにお金を使っている。◆国会議員が公費で雇える秘書は3人まで。これ以外に議員の自費で雇う秘書が私設秘書。一般的にひとりの議員が雇っている私設秘書は5人前後だが、20人近くを雇っている大物議員もいる。この費用は所属する政党・派閥からの寄付で賄えなければ、自身で寄付を募ったり、政治資金パーティーを開いて政治資金を集めることになる。◆政治家は政治献金を受け、選挙で支援をうける。その代わりに業界から様々な要望を受け、役所に要請する。役所はそれに従った政策を進める代わりに、業界にOBを天下りとして受け入れてもらう。いわゆる、政官財の癒着。天下り先や政治献金のシステムを作るために、不毛な巨大事業が生み出され、そこへ桁違いの税金が投入されることが最大の問題。◆日本の国会議員の給与は、欧米各国に比べて高い。本書を読むと、一般市民が抱いているほど政治家が政治資金を着服し私腹を肥やしていることは、一部の例外を除きなさそうであることや私設秘書の雇い入れなどに政治資金が必要なことも理解できる。ただし、本書で政治と金の問題がすべて明らかになっているわけではない。例えば、国会議員の資産公開では、信じられないほど少額の預金額を公表している議員が少なからずいるが、これらのからくりについても解説がほしかった。
2025/01/31 16:58
政治屋
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治家は、選挙区で時間と労力をかけ、複数の財布を持つことで金の流れを複雑化する、出世欲・権力欲を秘めたヒーロー願望者?としみじみ思った。政党交付金(助成金)を税金から払っている以上、我々は政治家に見返りを求めるべきだ。