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28件
「数学ガールの秘密ノート」シリーズ
著者 結城浩
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「僕」と三人の少女が、中学・高校レベルの数学をやさしく解き明かす。新たな発見に出会う新シリーズ、第一弾。
新シリーズ『数学ガールの秘密ノート』の第一作です。
「僕」と三人の少女(ミルカさん、テトラちゃん、ユーリ)が、家と学校で、楽しい数学トークを繰り広げます。中学・高校レベルの数学が中心ですが、
やさしい数学の中にも思いがけない発見があります。各章の最後に掲載した「問題」を解くことで、読者は自分の理解を確認し、実力を高めることができます。
この『数学ガールの秘密ノート』シリーズで数学の基礎を固め、『数学ガール』シリーズにチャレンジしましょう。
●登場人物紹介
「僕」
高校二年生、語り手。
数学、特に数式が好き。
ユーリ
中学二年生、「僕」の従妹。
栗色のポニーテール。論理的な思考が好き。
テトラちゃん
高校一年生、いつも張り切っている《元気少女》。
ショートカットで、大きな目がチャームポイント。
ミルカさん
高校二年生、数学が得意な《饒舌才媛》。
長い黒髪にメタルフレームの眼鏡。
母
「僕」の母親。
瑞谷女史
「僕」の高校に勤務する司書の先生。
数学ガールの秘密ノート/数を作ろう
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数学ガールの秘密ノート 式とグラフ
2015/08/24 10:37
数学ガールの秘密ノート 式とグラフ
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Carmilla - この投稿者のレビュー一覧を見る
大ベストセラーシリーズ「数学ガール」の入門編というべきシリーズの第1巻。「数学ガール」で扱っている内容はかなり高度なものであり、理解するにはよほど数学が好きであるか、論理的な思考能力が必要である。実際私も同シリーズの第1巻を読んでみたのだが、そこに記載されている数式は高度すぎて理解できず、後半は数式をほとんど流し読みし、登場人物の会話を理解することに注力していた(それでも、かなり難しいのだが)。
今巻では高校数学のすべての基礎となる「式とグラフ」の概念を易しく解説している。数学ガール本編と比べて丁寧に解説されているとはいえ、ここで解説されている内容を完全に理解するのには、高校数学の基礎の概念を理解する必要があることに注意して欲しい。「数学で展開される論理的思考とはなんぞや」「登場人物のやりとりを、純粋に楽しみたい」と思っている人以外は、手を出さない方が無難かも知れない。
数学ガールの秘密ノート 行列が描くもの
2019/01/16 10:08
線型代数超入門
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:類太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
初学者の誰が考えてもおかしくないことや陥りやすい誤りが書かれてあるのは他の「数学ガール」と同じである. 本書では, 絵や図説をふんだんに用いて時には可換図式も使いかなりていねいに行列を解説している. 特にわかりやすいと思われる感じた点と工夫されているように感じた点は以下である.
・実数0の公理的定義に基づく0と零行列の説明
・実数1の公理的定義に基づく1と単位行列の説明
・行列の数の配置において横が行であり縦が列であること
・行列の積の定義
・積は可換でないこと
・行列は線型変換を表すこと
・線型性の意味
・行列の積の意味
・行列式の意味
・(全体的に見て)行列と数の対応関係
・数学における論理の説明
行列に慣れるために必要な行列の見方や計算の仕方さらに注意しなければいけない代数的事項(積の定義可能性, 積が可換でないこと, 零因子が存在すること, など)や幾何的側面(行列と線型変換が1対1に対応すること, 行列式と線型変換の像との関係)を明確にしているのがとても良い.
分配法則と結合法則の重要性を注意深く例示しているのは数学の入門書の中では高く評価されるべきであろう.
行列は, 私は中学生時代に高校数学の学習参考書で学んだ. その時に考えていたことも書かれている. 今は高校数学に行列が無い. しかし, 幾何学・代数学・解析学のどの分野にも行列は必須なので, また数学の論理がていねいに説明されているので, 数学の初心者や行列の初学者には本書をおすすめしたい.
複素数や平面ベクトルを用いた説明もあり, 線型写像の具体例に関数の微分と積分と確率変数から期待値への対応も挙げられているが, 平面ベクトルは必要に応じて調べながら(必要なのは平面ベクトルの定義と和の定義と実数倍の定義と座標平面の点との同一視くらい), 物語の流れだけを追い軽く読み流せば予備知識は中学数学程度で足りるであろう. 本書よりも行列をていねいに解説した本は他にはない. また意外なことに厳密性がわかりやすさのために犠牲になっているのは行列の定義と逆行列の記号の定義だけである. 他も厳密に書かれている訳ではないが, 或る程度の精確性を意識しているように感じた.
ちなみに無限次元の行列は関数解析という理論で現れる. 有限次元の(つまり普通の)行列の理解は必須であるが, ぜひ関数解析にも挑んでみてほしい. 本書がそのための第一歩にもなるはずである.
なお「線型」は「せんけい」と読む. 「線形」と書かれることも多いが, 著者もこの表記を採用しており「線形」とは書いていない.「線型性」は,
関数f:R∋x→cx∈Rのグラフ
{(x, y)∈R^2|∃x∈R, y=f(x)}={(x, cx)|x∈R}
が原点(0, 0)を通る直線であり, 実定数aと変数x, yに対して
f(ax)=af(x)
f(x+y)=f(x)+f(y)
が成り立つことから来ている言葉である.
数学ガールの秘密ノート 整数で遊ぼう
2017/11/20 20:51
頭が解きほぐされていく
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドングリ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校時代は整数は味気なく難しいものという認識でしかありませんでしたが、これを読んだ後には考えれば考えるほど楽しいものという認識に変わりました。高校時代に読みたかった。