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花降る王子の婚礼
【電子限定版】書き下ろし番外編「雷王のしあわせ生活」収録。●武力を持たない代わりに、強大な魔力で大国と渡り合う魔法国――。身体の弱い姉王女の代わりに、隣国のグシオン王に嫁ぐことになった王子リディル。男だとバレて、しかも強い魔力も持たないと知られたらきっと殺される――!! 悲愴な覚悟で婚礼の夜を迎えるけれど、王はリディルが男と知ってもなぜか驚かず…!? 忌まわしい呪いを受けた王と癒しの魔力を持つ王子の、花咲く異世界婚姻譚!!
虹色の石と赤腕の騎士 花降る王子の婚礼3
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花降る王子の婚礼
2020/08/02 07:48
読後の余韻に浸っていたい・・・
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりのり - この投稿者のレビュー一覧を見る
読了後、しばらく余韻に浸っていたいと思わせる良いお話でした。つい二度・三度と読み直しました。
「ロマンティック婚礼ファンタジー」と紹介にありました。確かに最後まで読めばロマンティックですが、冒頭30ページくらいまでで、すでにリディルの覚悟と周りへの気遣いが痛ましく、思わず涙ぐんでしまうくらいでした。ほんとにロマンティックなのか?!ってお話に引き込まれ、相手のグシオン王が良い人で申し訳ないし、いたたまれなくなっていくリディルの気持ちにすっかり同調して、最後まで一気に読んでしましました。
ハラハラする戦闘シーンもあり、最後にはえ~っ、なんですとー?という感じの秘密も明かされ、最後の最後まで楽しませてくれました。色々あって迎えたハッピーエンド、二人には今後幸せになってほしいものです。
雪降る王妃と春のめざめ
2021/05/04 07:42
映画を
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりのり - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが尾上先生、今回も最高でした。
あらすじにあるようにリディルは記憶喪失になりますが、グシオンへの愛は忘れておらず、思い出したいともがくのが不憫で・・・互いを思いやってのすれ違いも切なかった。
アイデースの兄のもとへ向かいますが、道中も大変だし、また兄の謎あれこれが分かるとここもまた切ないことになっていました。
最後はちゃんとハッピーエンドですのでご心配なく。yoco先生の挿絵も美しく、読後は一本の映画を見たような満足感でした。
ところで、尾上先生のTwitterでは後日談あれこれが読めてまた楽しいですよ。ただしネタバレ注意なので本編読後に限ります。
2021/04/09 09:30
「そなたとともに生きていきたい」本文より。
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
BL的身代わり婚というとコメディのイメージがあった私ですが、こんな展開は予想出来ませんでした。
ネタバレがあります。
隣国の王で雷使いとしても名を馳せる攻め、姉の身代わりとなって嫁ぐ17歳の王子受け、受け視点。
魔力がある王女を他国に嫁がせ友好関係を築き自国の平和を保つ魔法国と、小さな魔力でも組織的な軍事力と魔法国から嫁いできた王女の魔力で独立を保つ武強国で成り立つ世界が舞台です。
自国の平和のため、受けの国の王女は隣国に嫁がねばなりません。ところが嫁ぐきまりの王女は身体が弱く、かと言って断ると国を滅ぼされてしまいます。そこで弟である王子の受けが身代わりとなり、詫びて国民だけは助けてもらう代償に命を捧げるーーーそんな決意を胸に、受けは攻めがいる隣国へ旅立ちますが・・・
様々な国の思惑や国益がおおいに絡むため、受けの願いや事情がことごとく裏目に出る展開です。また隣国に嫁ぐ旅は死地に赴くのと等しいので、嫁ぐ前日のやりとりや挨拶、側近イドの忠義、悲壮な命のカウントダウンをする受けに泣けます。それでも理解ある攻めのおかげで幸せになりそうと思ったら、更なる困難がふたりの前に(涙)。
自身の存在意義とは何なのか。無力さに絶望しながらも攻めのために戦った受けにもたらされた真実ーーー始めから終わりまで読み応えのある作品でした。ファンタジーが好きな方にはおすすめです!
また風景描写や衣装、食事、風土や文化なども詳細に書かれていて、小説ならではの想像する楽しさを味わえました。続編が出るので楽しみです。