- みんなの評価
66件
俺の妹がこんなに可愛いわけがない
著者 伏見つかさ(著者) , かんざきひろ(イラスト)
俺の妹・高坂桐乃は、茶髪にピアスのいわゆるイマドキの女子中学生で、身内の俺が言うのもなんだが、かなりの美人ときたもんだ。 けれど、コイツは兄の俺を平気で見下してくるし、俺もそんな態度が気にくわないので、ここ数年まともに口なんか交わしちゃいない。 キレイな妹なんかいても、いいことなんて一つもないと、声を大にして言いたいね (少なくとも俺にとっては)! だが俺はある日、妹の秘密に関わる超特大の地雷を踏んでしまった。 まさかあの妹から “人生相談” をされる羽目になるとは──!?
俺の妹がこんなに可愛いわけがない(17) 加奈子if
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 9
2012/01/24 12:51
視点が違うからこそ見えること
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
8巻のエピソードからその後の展開について、高坂京介以外のキャラクターの視点から見た、おおむね連作短編集。所々に、キャラクターの関係を形作った過去のエピソードが織り込まれている。
普段はセリフでしか知ることのできない京介以外のキャラクターが語り部を任めることで、素直になれない微妙な属性で括られるキャラの意外な本音が詳らかになると言う意味で面白い試み。でもおかげで、思わぬところから変なフラグが立ってきちゃうかも。
個人的には、田村麻奈実の本音を引き出したエピソードがあると良かったのだけれど、あやせも加奈子も登場したのに彼女が登場しないと言うことは、今後の本編での重要な要素になるのだろうな。麻奈実の本音、聞くのが楽しみなような、怖いような…。
「あたしの姉が電波で乙女で聖なる天使」
高坂京介と黒猫こと五更瑠璃が付き合って別れたあの騒動を、妹の日向や珠樹のポジションから眺めたら?というB-sideのストーリー。全く姉のコミュ能力を信用していない日向は、黒猫のあれやこれやの言動を、お姉ちゃんが脳内彼氏を作ってぶっ壊れた!と解釈しちゃいます。でも最後には…。
「真夜中のガールズトーク」
前編の続きを今度は高坂桐乃の視点で。黒猫一家と同じ旅館に泊まることにした桐乃は、同じ部屋でガールズトークを繰り広げる。一方、別部屋では、黒猫の両親と差し向かいになる京介の姿があった。
「俺の妹はこんなに可愛い」
赤城浩平と京介の、瀬菜と桐乃の可愛さを自慢しあうだけのお話。最後に瀬菜が、結構取り返しのつかないことをしちゃう。
「カメレオンドーター」
槇島沙織が沙織・バジーナとなるきっかけの出来事。彼女にオタクの世界を見せた姉・槇島香織と、彼女にグルグル眼鏡を与えた来栖彼方とのエピソード。来栖彼方には月見里がんまという別名もある。
「突撃 乙女ロード!」
高坂桐乃が赤城瀬菜に乙女ロードへ連れて行かれる。ある意味で、浩平と京介のB-sideストーリー。
「過ちのダークエンジェル」
来栖加奈子の依頼で、イベントに京介を呼ぶことになった新垣あやせ。あやせの複雑な思いがグルグルと巡ります。結局、自分にやさしいおにいさんが欲しいだけなんだろうな~。すると桐乃と同じか。
「妹のウエディングドレス」
これが表紙のエピソードにして、前編の続きで桐乃視点の物語。嬉しいような恥ずかしいような気持ちだけど、そこを通り越してなれちゃうと、きっと戻れなくなるよ?
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 7
2010/11/11 23:12
恋愛編に突入?
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サンド - この投稿者のレビュー一覧を見る
安定した面白さでした。
兄と妹の関係がテーマのこの作品、本巻でも兄の京介が妹の桐乃に思いっきり振り回されていきます。桐乃の言動は相変わらずきついわけですが、どうみても兄が好きなようにしか見えないのはどうしてでしょうか・・・
同じように、京介の友人の赤城浩平が妹の瀬菜に振り回され、暴走してしまうという話も出てきます。こちらは携帯という道具を使った演出でくすりとさせてくれました。この作者、こういう小道具を使った話が上手ですね。
全体は4章に分かれており、1章が桐乃編、2章があやせ編、3章が夏コミ編で4章がクライマックスという構成になっています。
桐乃のツン、あやせのツン、黒猫のデレが見たい方、一読して損はしないと思います。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 5
2010/01/11 19:18
これまでの出来事が残したもの
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
桐乃の渡米で生じた空白。届かない連絡。その隙間を見なかったことにするように、互いの関係性をひとつひとつ確かめていく。
京介の後輩となった黒猫は、周囲に対していつもの態度で臨むため、クラスの中でも浮き気味のご様子。それを見かねた京介は、桐乃の時のように、趣味を介して学校の中に友人を見つけてあげようとする。その結果は…。
そして、ずっと連絡がなかった桐乃から、京介に一本のメールが届く。その内容は驚くべきもので…。
目の前からいなくなったことで、その人の価値を再認識する。彼女との関係の中で少しずつ変化してきた結果が、現状を打開するための一歩を踏み出す原動力となっている。
エピソード一つ一つは笑えるけれど、全体としては感動させる方向のお話になっていると思う。