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3件
現代秀歌
著者 永田和宏著
大好評を得た『近代秀歌』の続篇として,「今後100年読まれ続けて欲しい」,主として戦後の秀歌100首を編む.佐藤佐太郎や近藤芳美から,塚本邦雄,寺山修司,岡井隆,そして俵万智から穂村弘へ.大きな変化を経た時代に,歌人たちは何を感じ,何を試みてきたか? 著者ならではの視座から,歌の現在を,そして未来を語る一冊.
現代秀歌
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現代秀歌
2019/07/02 22:50
「おわりに」が最も胸に迫る
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
永田和宏『現代秀歌』を読みました。
戦後の歌人を中心に百人の歌を一首ずつとりあげて、解説を加えています。
筆者自身が歌人であり、歌人河野裕子の夫であることが、この本をただのアンソロジーよりも質の高いものにしていると思います。
がんに倒れた妻のことを書いた「おわりに」が最も胸に迫る部分でした。
こういう本も珍しいかもしれません。
歌の紹介は本書を読んでもらうしかないのですが、短歌とは直接結びつかないこんな部分が心に残りました。
知らないことは決して恥ずかしいことではない。
しかし、「知らない」ということに対しては慎み深くはありたい。
現代秀歌
2018/12/22 20:46
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1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「近代秀歌」で好きになった著者。現代版もとてもよかったです。時代が近いせいか、親近感を覚える歌が多いように感じました。生涯携えておきたいと思える歌がいくつかあり、メモに残しました。
私はこれまで小説は読んできました。短編であっても、文字の数では小説が圧倒します。でも時として、少数の文字でも小説に劣らぬ奥深さを我々に与えるのが歌なのかもしれません。三十一文字の世界に触れたい。素直な感動を残してくれました。
現代秀歌
2018/10/29 15:24
心に直接響く現代秀歌
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代の短歌は,古語を使った昔の歌よりも,心に直接響きます。
たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言へり
河野裕子
作者を滋賀県出身と誤解してしまったほど,琵琶湖を美しく詠んだ秀歌です。
革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ
塚本邦雄
塚本氏の短歌は,難しいですが,魅力的です。