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3件
知的文章術入門
著者 黒木登志夫
3カ国でがんの基礎研究に携わって40年,英語論文数300を超える著者は,論文執筆の指導・審査に携わって50年.大学での講義をもとに,論文,報告書,レポートなど,事実と考えを正確に伝える文章術,プレゼン術を指南.デジタル社会ならではの視点が光る.日本語の事例は痛快,英語文例は実践で役に立つ.チェックリスト付き
知的文章術入門
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知的文章術入門
2021/12/19 19:37
『知的文章術入門』
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『理科系の作文技術』(木下是雄/中公新書1981年)を意識して、デジタル時代、国際化時代にふさわしい本にしたいという思いで書かれた文章読本
著者は「知的文章」を〈論文をはじめ報告書やレポートなど、事実を分かりやすく、正確に伝えることを主眼とした文章〉と定義
文系・理系を問わず、学生・社会人を問わず、すべてに共通して必要な正確さ、客観性、論理性、批判力などを備えた「知的文章」の書き方を指南する
豊富な実例でポイントを示した第2章「分かりやすい文章を書こう」だけでも一読の価値あり
情報化時代に必須のウィキペディアの利用法が書かれた第4章、プレゼンやオンライン授業について書かれた第5章、英語と英語教育について書かれた第6、7章も示唆に富んでいる
〈本書には、60年あまり現場で鍛え上げられた文章力、情報収集力、プレゼン力、英語力習得のノウハウをいっぱいに詰め込んだ。〉──「はじめに」
著者はがん研究の専門家で要職を歴任してきた「末期高齢者」
2024/06/19 11:38
わかりやすい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
論文やレポートなどの執筆方法が、わかりやすく解説されていて、よかったです。具体的なアドバイスなので、役立ちそうです。
知的文章術入門
2021/11/23 21:17
書くことは正確な人間を作る
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は50年にわたり論文執筆の指導・審査にあたってきた医学者である。本書は論文執筆に関する指南書であり、一般的な文章術を学ぶのであれば、他により目的に合致した書籍があると思う。ただし、本書の内容は文章術に留まらず、それに関連する話題が豊富であり、一般人も楽しく読めるように配慮されている。その一例は次のとおりである。◆複雑な構文となって理解しづらい文章の一例として、「亀田の柿の種 お好み焼き味」の包装紙の説明文を引用。◆論文作成における盗用(コピペ)禁止の戒めの解説では、STAP細胞事件の中心人物であった小保方晴子の学位論文の最初の2ページが掲載されている。なんと、わずか7つの単語以外、完全にコピペ。ロシアのプーチン大統領の学位論文も第2章はアメリカの経営学教科書からの盗用である。◆情報収集におけるウィキペディアの賢い活用法および検索した情報の保存法。◆OECDが実施した15歳を対象とした学習到達度調査で、日本の読解力の成績が大きく落ち込んだ背景。
「おわりに」で、著者は<新聞、論評、エッセイ、小説などプロの書いた文章は、ほとんどすべてがきちんとした、分かりやすい文章であった。しかし、行政文書、官僚の文書には、分かりにくい文、構造に問題のある文章が、選択に困るほど見つかった。>と記している。最近は、新聞でも程度問題であるが理解しづらい文章が散見される。著者自身も本書の中で大新聞の紛らわしい(理解しづらい)文章例や、やたらに読点の多い宇野浩二の文章、あるいは、句点がないまま、何十行も続く野坂昭如の小説などは、正直読みにくいと解説しており、「おわりに」の記述と矛盾するように思うが・・・。