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眼科医は市販の目薬をささない
誰もがパソコンやスマートフォンを日常的に利用するようになった現代。とても多くの人が目を疲弊させ続けている。しかし、こんなに目を疲れさせているにもかかわらず、大多数の人は目の健康や老化に対して無頓着だ。こうした姿勢を続けていれば、気づかないうちに重大な病気を進行させてしまうことがあるかもしれない。そこで本書では、専門医が目の健康とアンチエイジングの最前線、さらには今話題の「眼トレ」も紹介。目の健康・美容を取り戻し、目から若返る7つの新常識を伝授する。
眼科医は市販の目薬をささない
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2025/03/02 22:07
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代人はスマホを見つめている時間が長すぎるため、人類史上で最も目を酷使している。それは本書の指摘通りである。しかし、だからといって、モニターを見つめないわけにもいかず、目に悪いと分かっていながらも、そのままの生活を送らざるを得ないだろう。さらに、デジタルの世界はこれまで以上に我々の生活に入ってくるだろう。
不安を煽るだけでなく、どうしたらよいかという点を簡潔に述べてほしいと思う。目に悪いことは分かっていて、それでも生活を変えることは難しいのである。健康に理想的な生活を送れる人など存在しないだろうと思う。
コンタクトレンズはハードとソフトがあるが、ハードは動いて目への酸素供給を絶やさないようにしているため、装着感は犠牲となってもソフトよりも目に優しいようだ。しかし、ソフトでも酸素透過性が高いものへと進化しているようである。カラコンもただ単に否定するのでなく、質の良いものを選ぶようにという本書の指摘は全くその通りであり、目に入れるのであるから、気を付けるべきであろう。
本書のタイトルについて、もっと本格的に述べてもらいたかった。目薬に限らず、市販薬には不要な成分が多く含まれているケースが多い。薬に対するリテラシーが不足している一般市民向けに作られているからか、成分がいい加減で、使用者のことを考えずに、その場限りで即効性のある危険な成分が使われているものも多い。薬剤師ももっと品質の高い医薬品が増えるように工夫すればいいのに、日本の薬剤師は医師の下請け以外しないのかと不満に思っているところでもある。
目薬においては、塩酸テトラヒドロゾリンや塩酸ナファゾリンなどの血管収縮剤がまさにこの良くない成分であり、ドラッグストアで目薬を観察すると、これらの悪い成分入りのものが多く販売されていることに驚く。これらを使用すると、その場では充血が収まるものの、後でもっと酷い充血が起こることになる。それを一般市民は知らないから、さらに成分を気にしないから、平気でそれらを購入して使用するのだ。こういった啓発はしっかりしていかなくてはならないだろ。
また、防腐剤には気を付ける必要がある。これは、市販薬だけでなく、病院でもらう医療用のものも同様である。
本書で指摘されている通り、全ての市販の目薬が悪いわけではなく、良いものも売られている。それをしっかり吟味することが大切である。
また、本書では気軽に眼科を訪れてほしいと主張しているが、眼科は他の科よりも、夜の診察をしていないところが多く、気軽に訪れることができないように思う。歯科医は競争が激しいため、通うのに利便性があるが、眼科は診療科の中でもとりわけ通いにくいように思うのは、私が住んでいる場所が特異的なのだろうか。