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電子書籍

モース主任警部

著者 コリン・デクスター,大庭 忠男

夕闇の迫るオックスフォード。なかなか来ないウッドストックへのバスにしびれを切らした二人の娘は、ヒッチハイクを始めた。その晩、娘の一人は死体となって発見される。もう一人の娘はいったいどこに消えたのか?モース主任警部が導き出す鮮やかな解答とは……魅力あふれる謎、天才的推理を披露する探偵、華麗なる論理のアクロバット。本格ミステリの醍醐味を満喫できる、イギリス・ミステリを代表する著者の最高傑作。

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税込 924 8pt

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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.3

評価内訳

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  • 星 1 (0件)

紙の本悔恨の日

2003/04/09 20:39

作者が、人気シリーズに自分で引導を渡す、それもこんな形で。いや、私は密かに夢見るんだ、モース最後の事件が隠されていることを。

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

名探偵が小説の中で死んでしまう場面には、めったにお目にかかれない。彼が人気ものであれば、ホームズみたいに生き返ることだってある。むしろ、探偵よりも作家のほうが先に逝ってしまったり、創作活動をしなくなって自然に消えていくのが多いだろう。だから、まだ元気なデクスターが25年以上も付き合ってきたモース警部に引導を渡すと聞いて、トリックに違いないと思って読み始めた。

アルコールの摂り過ぎで体調を崩し、病気療養中のモース警部は、まだまだ職場に復帰できるような状態ではない。そんな彼のところに、退職を控えたストレンジ主任警視が訪ねてきた。一年前に起きた看護婦殺人事件を再調査してほしいという。自宅の寝室で手錠をかけられたまま全裸死体で発見された看護婦とモースは面識があった。

酒びたりの日々のなかで、体をぼろぼろにしながら捜査をするモース。上司の体調を気遣うルイス部長刑事。看護婦イヴォンヌの淫らな生活、連続する関係者の死。モースのためらいの背後にあるものは。死者の不可解な姿の意味するものは何か。夫のフランクのアリバイ。出獄したハリーと事件の関係は。病を押して働くモースの体は、危機にさらされる。

『ウッドストック最終行きバス』から殆ど全部読んできたモース警部シリーズ。『キドリンから消えた娘』あたりまでが個人的には好きだが、本国英国での評価は後年になるにしたがってますます上がった。英国推理作家協会賞をとった『ニコラス・クインの静かな世界』は、興奮して原書まで買ってしまった。ただし、それは「積読」ならぬシマットク状態。結局、翻訳で読んでしまった。一体今はどこに隠れていることやら。

作家がシリーズに終止符をうつという点では、クリスティーの『カーテン』と同じ位置付けになるのだろうけれど、作家が元気なだけに寂しい。モースには二度と会うことが出来ないのだろうか、もしかして金庫に大傑作が隠されていたりして。デクスターの死後、金庫からだされた包みが開けられる、「開梱の日」なんちゃて。冗談じゃあなく、私はそれを望んでいる。

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紙の本ニコラス・クインの静かな世界

2004/07/06 06:48

クロスワード・パズラー

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:明けの明星 - この投稿者のレビュー一覧を見る

デクスターのミステリはクロスワード・パズラーです。
クロスワード・パズルがただのクイズではないのは、桝目があり、しかもそれが交錯しているからです。ある一つのタテのカギの答えがわからなくても、ヨコのカギに答えて桝目を埋めていくうちに、答えが推測できるかもしれません。
「“ランゲルハンス島はどこにあるか(八字)”彼は答えがわかるまで、たっぷり二分間、とびとびに書いてある━A━C━E━Sの文字とにらめっこしていた。」
モースは、普通の人と同じように、こんなふうにクロスワード・パズルを解いているのです。
モースは事件にぶつかったときも、クロスワード・パズルを解くように、事件を解き明かそうとします。物的証拠・状況証拠は、パズルのカギです。
しかも初期のデクスター作品で素晴らしいのは、それが複数の解答を持つクロスワード・パズルになっていることです。
こう見ていくと、デクスターのミステリの欠点といわれている部分が、必然的なことがわかります。
デクスターのミステリでは、1、証拠が少ない。というよりも、事件全体がなんとなくぼんやりしているように感じる。2、モースが根拠薄弱なことを妄想し過ぎである。
証拠が少ないのは、それがクロスワード・パズルのカギに相当するものだから。事件がぼんやりしているのは、桝目が埋められていないから。モースが妄想するのは、桝目を埋めようと四苦八苦しているから。
一般的なミステリは、ジグソーパズル的じゃないかと思います。読者は事件をはっきり把握することができます。手がかりもはっきりしているし、謎もはっきりしている。ピースをうまいこと正しい場所に押しこめば、絵柄(真相)が完成する。ところがデクスターの場合は、ジグソーパズルじゃなくて、クロスワード・パズルなのです。
で、本書『ニコラス・クインの静かな世界』も、クロスワード・パズラー━━しかも複数の解答を持つ、それです。
ニコラス・クインという難聴の人物が自宅で死んでいるのを発見されました。彼は毒殺されたのです。モースはまず「なぜ殺されたのか?」に焦点を合わせて、捜査を進めます。しかしそれよりもはるかに困難な問題が、モースの前に立ちふさがります。━━「ニコラス・クインはいつ殺されたのか?」
この作品では、あるひとつの「カギ」に対して異なった「答え」を与えることで、犯人を変えてしまうという、おもしろい趣向がしてあります。前二作のすばらしい出来映えに比べると、モースの妄想がおさえ気味で、謎解きとしてはやや落ちます。しかし水準以上だと思います。
デクスターのミステリは、アクロバティックなクロスワード・パズルなのです。

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紙の本キドリントンから消えた娘

2001/07/20 03:21

天才・モース主任警部シリーズの最高傑作

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヒグマ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 モース警部シリーズの2作目。
 若い娘の失踪事件を2年間追っていた刑事が、不慮の事故によって突然死亡する。モースはこの事件を引き継ぐこととなった。年中起こっているこの手の失踪事件だが、モースはまず最初に娘は死んでいるものと決めつける。ただの失踪事件では物足りなかったと思われる。死亡事件の方がやる気がでるのであろう…。

 そうと決まれば、モースは天才的な推理を見せる。鋭い洞察力と、ほとんど曲芸のような論理展開で容疑者たちを次々に青ざめさせる。モース最高!

 だがそうして生み出された見事な推理は、どこからともなく破綻する。その度に落胆するモースも面白いのであった。わはは。

 結局娘は生きているのか、死んでいるのか? 生きているのならどこにいるのか。死んでいるなら誰が殺したのか?
 二転、三転する捜査状況に引きずられて、読む方も最後まで全く油断ができない。ページをめくる指も止まらない、傑作でした。

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紙の本キドリントンから消えた娘

2001/11/09 22:59

キドリントンから消えた娘

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:真   - この投稿者のレビュー一覧を見る

 モース警部が活躍するシリーズ第2作。シリーズ中でも『ウッドストック行き最終バス』『森を抜ける道』と並んで完成度が高い作品だと思う。突拍子もない仮設を次々と立てながら、少しずつ真実に近づいていくモースのキャラクターがいい。仮説が正しいかどうかよりも、仮説そのものを楽しみながら読む作品。

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紙の本キドリントンから消えた娘

2001/03/29 23:43

安心してお勧めできる名作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 二年前に失踪した少女から、突如無事を知らせる手紙が届いた。前任者から捜査を引き継いでいたモース主任警部は、ある直感から彼女の死を断言するのだが、筆跡鑑定の結果手紙の信憑性は確かめられ…。一つ事実が出るたびに出てくる膨大な仮説には、ただただ圧倒される。途方もない迷路に迷い込んで、それでも時間を忘れて楽しんでいる、という不思議の国のアリス気分が、ページを捲りながら味わえる。それにしてもこの知的パズルの楽しさといったら。

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紙の本ウッドストック行最終バス

2020/07/19 10:32

それなりに面白くはあったけど。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る

名作だというので読んでみた。
それなりにハラハラドキドキしながら、面白く読んだ。
ホームズやポワロと言った鋭い推理でぶれることなく犯人に到達するというのではなく、右往左往しながら、閃いてはぶっ壊し、また閃いてはぶっ壊しの繰り返しで犯人に近づいていく。優秀ではあるが、どちらかというと普通人のような刑事だと思う。距離感が近く、親近感がわいた。
ただ、右往左往するだけにテンポ感が必要だが、その辺りが少しまどろっこしいと思った。
これはこれでありではないかと思う。

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紙の本カインの娘たち

2001/08/23 03:07

せつない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヒグマ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ご存じモース警部のシリーズ。今回の導入部はモースファンにとって衝撃的だ。なんと、モースが引退することを考えている!

 モースが引退を考えたのは、年々体調がすぐれなくなっているためだ。「われわれはみんな年をとる」。モースの捜査活動は、入院と休息のために途切れがちになる。その分、部下のルイス刑事が活躍。頼もしい。

 今回の事件の重要な鍵を握るのは、3人の女性である。いずれも聡明で、強い意志を持つ女性たちだ。彼女たちに、モースは(珍しく)正攻法で対峙する。体調不良のためか、いつものアクロバット的な超推理は影を潜めるが、それでも鋭い知性で女性たちのアリバイを崩していく。

 犯罪捜査の天才・モースの身体的な衰えを見るのは悲しい。しかし、健康のために酒と煙草を控えるのはモースも、また見たくはないのだ。何ともせつない気持ちになりながら読む。途中捜査が行き詰まるのは、明らかにモースが酒を控えているからだ。
 まあ結局最後には、我らがモースが事件の謎を解くんだけれど。ビールと煙草で命を削りながら…。

  ☆ヒグマ文学館

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紙の本ジェリコ街の女

2001/07/12 23:57

女、謎、男

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ご存じモース警部シリーズ。あるパーティーで出会った女性を忘れられないモース警部は、彼女の住む町を訪れたのだが…。途中まで番外編かと思うほどの、モース警部のはしりっぷり。謎の女への恋と悲哀たっぷりに、しかもお約束のパズラー精神もしっかりと。数あるモース警部シリーズのなかでも、しっとりと深い印象を放つ作品です。

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紙の本オックスフォード運河の殺人

2001/06/04 00:18

モース警部の安楽椅子

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「キドリントンから消えた娘」、「ウッドストック行最終バス」、でおなじみの、ごぞんじモース主任警部ものです。モースという一語だけで、本格ミステリファンとしては、買わなくてはの一品なわけですが、今回なんと胃潰瘍で入院するはめになったモース警部。そう、なんと安楽椅子探偵もの、なのです。130年前の事件をあのモース警部がベッドの上で推理するなんて、そして、ああ、言いたいけど言えない、あのラスト、まさにあのラストの…。これがあるから、本格ファンはやめられないです。

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紙の本森を抜ける道

2001/04/08 00:11

何作読んでもいいものはいい。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 休暇中のモース主任警部がふと目に留めた新聞記事。一遍の詩に女子学生失踪事件の秘密が隠されているらしいというのだ。新聞紙上では投書合戦が繰り広げられ、いやがおうにも社会の関心が高まる中、モース警部が知る意外な真相とは?「ウッドストック行最終バス」、「キドリントンから消えた娘」以来のモース節は相変わらずで、人間による人間の人間くさい観察眼を通して語られる物語は秀逸。大衆のなかから登場して愛され続けている探偵に、今回も完敗でした。

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紙の本森を抜ける道

2004/04/13 06:45

一本道

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:明けの明星 - この投稿者のレビュー一覧を見る

デクスターは『ウッドストック行最終バス』と『キドリントンから消えた娘』を読んでいます。どちらも素晴らしい出来でした。コリン・デクスターは推理小説の新しいタイプを完成させた、と思いました。カーやクイーンが完成させたように。
久々にデクスターを読みたくなり、世評が高い『森を抜ける道』を読みました。
少しがっかりしました。これがゴールド・ダガー賞をとったことはよいでしょう。普通の推理小説としては、プロットの展開が巧みだったり、ポルノの世界を絡めたり、リアリズムにのっとった現代的な警察小説として、非常に良い出来です。賞をとったのは、少しも不思議ではありません。
しかしあの仮説に次ぐ仮説、推理に次ぐ推理はどこへ行ったのでしょう。一般人の新聞の投稿という形で、一応実現されてはいます。しかしそれは、詩の解釈にとどまっていて、しかも前半のみなのです。
━━これは普通の推理小説じゃないか! 読了しての僕の感想はこれです。
同じ失踪ものとして『キドリントン』と比較されます。しかし本当の「森」はどっちなんでしょうか? 『森を抜ける道』の森はほとんど道がない状態です。しかし、いったん獣道が見つかると、それを辿っていけば、必ず真相にたどり着ける。一本道です。『キドリントン』はそれに対して、道がたくさんある森です。モースは実際、そのいくつかの間違った道を辿っていきます。『キドリントン』のほうが、いっそう複雑な(本格ミステリとして複雑な)森なのです。……そういうわけで、僕としては、『キドリントン』のほうに軍配をあげたいのです。
デクスターは上の三作しか読んでいないので、まだ確かなことは言えません。しかし一般の評価を聞くと、デクスターはどんどん軟化していったようです。そのほうが、一般の読者には受けがいいでしょう。しかしぼくのような本格狂はカタルシスを味わえなくて歯噛みするわけです。

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紙の本ウッドストック行最終バス

2024/01/29 10:59

本格とは。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:haniwan - この投稿者のレビュー一覧を見る

本格ミステリと呼ばれているので手に取った。概念がわからなくなった。
登場人物の好感度の低さゆえに印象が悪くなった可能性もある(笑)描き方にリアリティがある、という言い方もできる。あくまで描き方に、だが。
不要としか思えない濡れ場は読者サービスのつもりなんだろうか。文章自体は洗練されてるのにもったいない。

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