書店員おすすめミステリー小説15選
ページをめくるたびに回収されていく伏線に一度読み始めるとワクワク・ドキドキが止まらないミステリー作品。定義は様々ですが、なんらかの事件あるいは謎を解決していくというもので、探偵小説、サスペンス、ホラーなどが上げられます。ここでは多様なミステリー小説の中から、初心者向け、どんでん返し系、作家別などの括りで集められた本を、ブックツリーでご紹介します。初めてhontoをご利用する方に特別クーポンをご用意!ページの下部から無料で獲得できます。
初心者向けミステリー小説
ミステリーに興味はあっても、読んだことのないジャンルは何から読めばいいのかわからない、難しそう…と思いがち。この項目ではそんな初心者にもオススメできるミステリー小説を集めたブックツリーをご紹介します。
ミステリーの世界にようこそ!初めてでもスッと読める推理小説
「トリックが難しくて理解できなそう」という理由からミステリー小説に興味があっても、手に取るのをためらっている方は多いと聞きます。そこで、そんな初心者の方にオススメのミステリーを紹介します。ライトな謎解きものから人間ドラマが見どころのものまで、ミステリー小説の入り口となる本を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
真夏の方程式
東野 圭吾 (著)
物理学者の主人公が、次々と難事件を解決していく痛快ミステリー小説です。推理要素はもちろんのこと、登場人物のキャラクターが立っていることが、このシリーズの特徴です。特に本書では、偶然出会った少年と主人公のやり取りが秀逸。トリックも理解しやすく明快で、すっきりとした読後感は初めてのミステリー小説にぴったりです。
謎解きはディナーのあとで
東川篤哉 (著)
ミステリー初心者も気軽に楽しめる、コメディタッチの一冊です。根っからのお嬢様と執事のテンポのよい掛け合いに、すらすらと読み進めることができるでしょう。トリックも難解なものではないので、主人公たちと一緒に推理している感覚で読み進められます。お嬢様なのに刑事、執事なのに毒舌など、個性的なキャラクターがたくさん登場します。
はじめてでも怖くない、疲れない!殺伐としていない、ゆるめのミステリー小説
人がたくさん死んだり、登場人物をひたすら疑ってみたり、ピリピリした雰囲気はちょっと苦手。読んでみたいけれど、理屈ばっかりで難しそう・・・。小説は読むけれど、ミステリーは読んだことがない、そんな方にぴったりの、気軽に手に取れて読みやすい、ゆるめのミステリーを紹介します。
田舎の刑事の趣味とお仕事
滝田務雄 (著)
わさびの盗難やコンビニでの立てこもり。殺人事件が起こらないようなのどかな田舎だって、難事件は発生します。最強の嫁にしてやられている黒川鈴木巡査部長が、無能な白石と真面目な赤木という2人の部下と一緒に、さっそうと事件を解決します。キャラクター同士のやり取りと、意外にしっかりしているトリックが楽しい一冊です。
ミステリー入門に読みたい。「肩が凝らない」けれど秀逸な短編集
ちりばめられた伏線、複雑な謎解きなど、ミステリー小説は話の情報量が多くなりがちです。そのため「ミステリーは肩が凝りそうだから」と、ジャンル自体に拒否反応を示す方も、なかにはいるでしょう。しかし、短くて肩の凝らない秀逸なミステリーも存在します。そこでミステリー初心者にオススメする「肩が凝らない」珠玉の短編集を紹介します。
クリスマス・プレゼント
ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子
「スーパーモデルのストーカー撃退法」「詐欺師と未亡人のだまし合い」「陰気な少年の復讐譚」などなど、16編が詰まった短編集。どの短編もスピーディーに展開し、最後にはどんでん返しが用意されています。ミステリーの楽しさを知ることのできる一冊です。
ミステリー作家を開拓したい人へ。作者の作風がよくわかる短編ミステリー
ミステリー小説を読んでみたい、もっと別の作者の小説を読みたい。けれど、話題作とか人気作家の名前はわかるのだけれど、どれから手をつけたらいいかわからない・・・。そんな方にオススメしたい本を集めました。作者の作風がわかりやすくて楽しめる短編ミステリー。気軽に読めて、また別の物語も読んでみたくなるものばかりです。
探偵ガリレオ
東野 圭吾 (著)
幅広い専門知識を駆使して緻密に構築された世界を、その方面にうとい人にもわかりやすいように描き、楽しませてくれる東野圭吾の代表作。小説家になる以前は工学的な分野にも携わっていたという著者の知識が多分に活かされた小説です。物理学者・湯川に友人の刑事・草薙が相談する、という形で進む理系短編連作ミステリーです。
我らが隣人の犯罪
宮部 みゆき (著)
表題作を含めた短編5作が収録された短編集。お隣の騒音をなんとかするべく、犬の誘拐をくわだてる家族や、父親の愛人を名乗り、赤ん坊を連れて家に訪ねてくる女性など、やむにやまれぬ事情をもつ人物が多く登場します。そんな人物たちの描写と、思わず笑みがこぼれる読後感が魅力の、宮部みゆきらしい温かい一冊です。
魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?
東川 篤哉 (著)
刑事と魔法使いのコンビが探偵役という短編連作。犯人が冒頭で犯罪をし、そこに探偵役が推理を駆使して真相にいきつく。いわゆる倒叙もののミステリーですが、魔法で刑事たちがまず犯人を知り、そこに至る過程を推理で埋めるというまさかの展開をはじめます。推理はしっかりしつつも、東川篤哉のユーモアが随所で光る笑えるお話です。
最初に読むならこれ!初めての英国ミステリーとしてぴったりな古典的傑作
米国人のエドガー・アラン・ポーによって生み出されたミステリー小説は、英国で大きく発展しました。そして、1920年代には本格ミステリーの黄金時代を迎えます。複雑な謎、知的な名探偵による論理的推理が、英国ミステリーの魅力です。気になるけど何から読んだらいいのか迷っている方に、傑作として名高い英国ミステリーを紹介します。
シャーロック・ホームズ全集 3 シャーロック・ホームズの冒険
アーサー・コナン・ドイル (著),小林 司 (訳),東山 あかね (訳)
シャーロック・ホームズを初めて読むとき、どの話から入ればいいのか迷ってしまうと思いますが、一番のオススメはやはり最初の短編集です。特に巻頭の「ボヘミアの醜聞」は、ホームズファンの間で最も人気の高い短編の一つ。河手文庫版はイラストも多数掲載されているので、シリーズの世界観になじむ手助けにもなることでしょう。
そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティー (著),青木久惠 (訳)
「ミステリーの女王」とよばれるアガサ・クリスティーの代表作です。10人が孤島に呼び集められるのですが、1人、また1人と殺されていきます。この手のミステリーは今では王道になっていますが、今読んでも本書のトリックは斬新で、そこが不朽の名作と言われるゆえん。文章も読みやすいので、ミステリー初心者にはぴったりな一冊です。
毒入りチョコレート事件
アントニイ・バークリー (著),高橋泰邦 (訳)
未解決の毒殺事件を犯罪研究会の6名がそれぞれ独自に調査して、6通りの推理を展開します。そのどれもがユニークで、一冊で6通りの推理が楽しめる複数探偵ものの傑作です。登場人物もミステリーにしては少ないので、カタカナの登場人物の名前が覚えられないという方にもオススメのミステリー小説です。
どんでん返し系ミステリー小説
ミステリー小説の中でも定番、且つ人気が高いのがどんでん返しのある作品。気持ちの良いものから影を落とすものまで様々ですが、読み応えがあります。予想外の展開を楽しみたい方はこちら!
どんでん返しがミステリーの極み!結末に思わずゾクっとくる傑作本
ミステリーの中でも、特に「巧妙な叙述トリックで読者をだまして、ストーリーの前提が大きく崩れるようなどんでん返しがある」作品が好きな人にオススメです。ハラハラ!ドキドキ!先が気になって仕方ないです。そして最後の展開に、あっと驚いて全身がゾクっとしますよ!
葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午 (著)
昔、少しだけ探偵事務所にいた主人公が、後輩からある女性の相談に乗ってほしいと頼まれる。主人公は、ひき逃げにあった彼女の身内が保険金詐欺に巻き込まれた証拠をつかむために奔走することになるが・・・。 読了後に「見事に騙された!!」と思わず叫んでしまう叙述ミステリー。終盤のたたみかける展開が予想外すぎます!
一文の衝撃!最後に物語が180度ひっくり返る驚愕のミステリー小説!
すぐれた構成に、作者のたくらみ、ときに後頭部を殴られたような衝撃を受けるような一文・・・。ミステリー小説の中には、終盤のたった一文で物語の意味をがらりと変えてしまう作品があります。気持ちよくだまされたい方には、そんなミステリー小説がオススメです。終盤の一文で世界が変わる快感を味わえる傑作です。!?
イニシエーション・ラブ
乾くるみ
語り部の「僕」はマユと出会い、やがて恋に落ちます。物語は大学生というモラトリアムの時期から社会人にかけて描かれる若者の恋物語・・・と見せかけて、終盤の一文で傑作ミステリーに変貌します。読み返すと、作者のたくらみに思わず感嘆のため息がもれてしまうことでしょう。
どんでん返しがやみつきに!?「叙述トリック」が効いている傑作ミステリー
ミステリーのトリックと聞いて多くの人は、「アリバイトリック」や「密室トリック」を思い浮かべるでしょう。しかし、今回ご紹介する本で使われているのは「叙述トリック」というもの。一部の情報を意図的に伏せたり、仕掛けを施したりして、読者のミスリードを誘うトリックです。その驚きを楽しめるか、腹を立てるかはあなたしだい!?
○○○○○○○○殺人事件
早坂吝
孤島で起こった殺人事件、その犯人はいったい・・・?トリックも伏線もしっかり張られていますが、解決編で世界観がひっくり返ります。読み終わって大笑いするか憤慨するかは読み手しだい、と話題になったミステリーです。あなたにはこの作品タイトルの謎が解けるでしょうか?
休日に一気に読みたい!ラスト一行まで気が抜けない、どんでん返しがある小説
小説だからこそ可能な叙述トリックを駆使した、ラストに大どんでん返しのある小説を集めました。読み終わった後は、どこに伏線が張られていたのかを確認しながら、もう一度読み直すのもオススメです。読みはじめると最後まで気になって仕方がないため、「今日は1日読書をするぞ!」という休日に、一気読みするのが最適です。
アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂幸太郎 (著)
本屋を強盗する青年たちの物語、そしてカップルがペット惨殺事件の犯人を追う物語。この、一見どうつながるかわからない二つの物語が徐々にリンクしていき、最後には衝撃のどんでん返しが!大胆なトリックを秘めたミステリーでありながら、繊細な青春小説でもあり、最初から最後までページをめくる手が止まりません。
作家別ミステリー小説
有名作家の隠れた名作や、あの話題作を生んだ作家の他の作品などもご紹介!日本のミステリー作家を一人ずつピックアップしたブックツリーを集めました。それぞれの作家の特性から自分の好きなジャンルの傾向を探ってみるのも面白いかもしれません。
体感したことのない伏線回収の高揚感!初めての伊坂幸太郎ミステリー
「文学の香りがするミステリー小説家」とも呼ばれることもある伊坂幸太郎ですが、彼の小説の特徴は巧みな伏線の描き方にあります。とても細かいところにまで仕掛けが張りめぐらされていて、そのすべてが回収されたときの感動と高揚感は体験した誰もがハマってしまうことでしょう。そんな伊坂幸太郎ビギナーにオススメの小説を紹介します。
ゴールデンスランバー
伊坂幸太郎 (著)
首相暗殺の犯人に仕立て上げられてしまった男「青柳」の逃亡劇を描いた長編です。小さな謎から大きな謎まで、謎解きに継ぐ謎解きで、一つの疑問が解けたと思ったらすぐさま新しい疑問が出てきます。長編といえどもつねに新しい展開が起こるので飽きることなく、ページをめくる手が止まらなくなる伊坂幸太郎の代表作の一つです。
趣向を凝らしたトリックにだまされる!ミステリー作家・歌野晶午の隠れた名作
ミステリー作家・歌野晶午の小説は、アッと驚くトリックや伏線を張りめぐらした緻密なストーリーを楽しめます。作家デビューから長きにわたり活躍を続ける著者の作品のなかには、受賞歴があるものの他にも数々の隠れた名作が存在します。そんな歌野晶午の巧みなストーリー、トリックを堪能できる小説を紹介します。
Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
歌野晶午 (著)
昭和のミステリー作家・江戸川乱歩の世界を、歌野晶午が現代に置き換え、新たに描き直した短編小説です。江戸川乱歩の世界観やキャラクターたちの性格はそのままに、物語に新たなオチやアレンジが加えられています。元となった乱歩作品もしっかり説明されるので、乱歩の小説を知らない方も世界観にどっぷり浸れます。
密室殺人ゲーム王手飛車取り
歌野 晶午 (著)
インターネットチャットで5人の登場人物が、殺人トリックの推理大会を行います。クイズのように問題が出題されていくので、読者もゲーム感覚で謎解きに参加できます。5人の登場人物の関係性、実際に行われる殺人など、読み進めていくうちに、謎解きだけでなく一つひとつパズルのピースがハマる快感を味わえます。
ミステリーの名手による濃厚な悲劇に酔いしれる、夏樹静子の描く家族の姿
昭和の女流ミステリーは、夏樹静子によって大きく開花しました。夏樹静子の持ち味は、緻密に計算されつくしたトリックと心理描写の細やかさです。特に家族の悲劇を描くとき、濃厚な心理描写がプロットに陰影を添え、読み終わった後に深い余韻が残ります。複雑に入り組んだ人間関係を読み解きながら、家族の愛情が生み出す悲劇を味わいましょう。
アニメ・実写化作品とは一味違う!?米澤穂信の隠れた名作
著書が次々アニメ化や実写化が決まっている、人気ミステリー作家の米澤穂信。どこかほろ苦い余韻を残す世界観が特徴の作家です。そんな彼の小説のなかから、デビュー間もない頃に描かれた甘酸っぱい青春ミステリーや、文学賞受賞作でよく知られているもの以外の短編ミステリーなど、隠れた名作を紹介します。
春期限定いちごタルト事件
米澤穂信
著者の小市民シリーズ第一作といわれる小説です。友達以上恋人未満の関係である高校生・小鳩くんと小佐内さんは、目立たず慎ましい小市民を目指しています。目立ちたくないのに、次々と事件が現れ、必要に迫られて毎回事件を解決していく2人。やる気がない探偵が事件を解決するギャップに、クスッとなるストーリーです。
隠れた名作ばかり!?多様な彩りを放つ多島斗志之のミステリー小説
自らの意志で失踪することを宣言し、関係者に手紙を送った後に消息不明となったミステリー作家・多島斗志之。直木賞に二度ノミネートされ、映画やドラマで映像化されている作品もあるのに、ミステリー愛好家以外にその名はあまり知られていません。寡作ながらも多様な彩りを放つ、多島斗志之が手がけたミステリー小説を紹介します。
イヤミスをあえて本で味わう!湊かなえミステリー5選
読んだ後に嫌な気分になるミステリー、通称「イヤミス」という新ジャンルを確立した湊かなえ。必ずといってよいほど、毎回話題になる作品はドラマ化や映画化されていますが、登場人物の過去や細かな心情、嫌な読後感が味わえるのは、本ならでは。映像化された作品の中でも、あえて本でイヤミスを感じていただきたい作品です。
海外作品のミステリー小説
ミステリーの女王アガサ・クリスティは勿論、他の英米のミステリー小説や、英米以外の作品もご紹介。初心者向けのブックツリーもあります。国内とはまた違った面白さのある海外ミステリー作品をお楽しみください。
読み出したら止まらない!良質な翻訳が光る初めての海外ミステリー
ミステリー小説は好きだけど外国のミステリー小説は読んだことがない、そんな方にも自信をもってオススメできる海外ミステリーを紹介します。日本の小説ではありえない設定や結末に驚きつつも、ミステリー好きの絶妙なツボは全世界共通です。カタカナばかりの名前や聞いたこともない単語も気にならない、良質な翻訳による極上のミステリーを堪能してください。
犬の力
ドン・ウィンズロウ (著),東江 一紀 (訳)
南米の麻薬カルテルを舞台に、麻薬取締捜査官、マフィアのボス、そして美貌の高級娼婦が織りなすバイオレンス小説です。残酷さと血の匂いに満ちたこの本からは、1人また1人と倒れ朽ちていく人生が折り重なって作られているかのような重みを感じます。異なる視点から語られる3人の行きつく先を、読者はしかと見届けなくてはいけません。
アガサ・クリスティ。ミステリーの女王の豊富なバリエーションがわかる本
ミステリーの女王・アガサ・クリスティ。豊富なバリエーションで違った雰囲気や謎解きを味わえるのがクリスティの特徴です。その作品は膨大で、クリスティに興味はあるけど、どれから手をつけたらよいのかわからない、という方もいるでしょう。そんな方へ、数ある小説のなかから、そのバリエーションがわかる本を紹介します。
スタイルズ荘の怪事件
アガサ・クリスティー (著),矢沢聖子 (訳)
通称「ポアロシリーズ」の第一作です。傷痍軍人・ヘイスティングがおとずれた友人宅・スタイルズ荘で、その友人の義母が不振な死を遂げます。死に疑問をおぼえたヘイスティングは、親友のポアロに事件の捜査を依頼し、謎解きがはじまります。風変わりでユーモラスなベルギー人探偵 ポアロ。彼の並外れた知性で、パズルを解くような謎解きが魅力です。
クリテスィーだけじゃない!英米の「ミステリーの女王」たちの代表作
「ミステリーの女王って誰?」と聞かれてまず挙がるのは、アガサ・クリスティーの名前でしょう。しかし英米には、「女王」の称号がふさわしい女流ミステリー作家がクリスティー以外にもたくさんいます。そのなかから彼女とほぼ同時代に活躍した5人と、その代表作を紹介します。こんなおもしろいミステリーがあったのか!?と驚かされるはずです。
二人のウィリング
ヘレン・マクロイ (著),渕上 瘦平 (訳)
ヘレン・マクロイは1904年ニューヨーク生まれ。本格ミステリーにサイコスリラー的なプロットや、超自然的な要素を盛り込むことを得意としていました。そして本書は、精神科医のポール・ウィリング博士が活躍するシリーズものの一つです。無駄のない緻密な構成と犯人の意外性に、推理小説ならではのおもしろさが詰まっています。
スイート・ホーム殺人事件 新訳版
クレイグ・ライス (著),羽田 詩津子 (訳)
クレイグ・ライスは1908年シカゴ生まれ。明るくウィットに富んだ作風で知られています。本書は彼女の人気作品の一つで、ミステリー作家の母親とその3人の子どもが住む家の隣で殺人事件が起こります。事件を解決してお母さんを売れっ子にしようともくろむ子どもたちの活躍を、ユーモアたっぷりに描いた愛すべき推理小説です。
この国にも傑作が!独特の空気、風土を味わえる米英以外の海外ミステリー
日本の読者にとって「海外ミステリー」といえば、アメリカかイギリスの小説がすぐに連想されるでしょう。実際、販売されている数も多いものです。しかし、それ以外の国のミステリーにも多くの傑作があります。その国の持つ独特の空気、国民性、風土、体臭を存分に堪能できて、米英のミステリーとはまた違った味わいを見せる小説を紹介します。
カタコンベの復讐者
P.J.ランベール (著),野口 雄司 (訳)
フランス、パリの地下に広がる迷路のような空間「カタコンベ」。そこで、ともに首と両手のない男女の死体が発見されます。2人のつながり、殺害の動機、その他事件につながる手がかりがまったくつかめないなかで、女性警部が凄腕のジャーナリストと組んで事件の謎に挑んでいきます。フランスの名誉あるパリ警視庁賞を受賞した傑作です。
死せる獣
ロデ・ハマ (著),セーアン・ハマ (著),松永 りえ (訳)
舞台はデンマーク。学校の体育館で首をつられた5名の男性の死体が発見されます。事件の糸口もつかめぬどころか、異常性癖をもつ被害者たちは殺されて当然との世論が巻き起こり、捜査妨害なども受けて捜査陣は頭を悩ませます。そこで警察の殺人課課長 シモンスンは、犯人をおびき寄せる大胆な罠を思いつきます。重厚さを味わえる警察小説です。
一風変わったミステリー小説
定番モノとは一味違う、独特なテーマでミステリー小説を集めたブックツリーがこちら。ファンタジーものや殺人者の視点に立ったもの、自分の正体が不明なものや聖職者など、一風変わった設定により独自の面白さが展開されます。
普通のミステリーに飽きた方にオススメ!ファンタジーと融合した推理小説
ミステリーとファンタジーは、水と油の関係です。それというのも、緻密な論理を必要とするミステリーに対して、ファンタジーには超常現象が当たり前のように登場するからです。ただ、そのファンタジー要素が作中で論理的に描かれていると、その二つの融合が可能になります。普通のミステリーには飽きた、という方にオススメの推理小説です。
『クロック城』殺人事件
北山猛邦
過去・現在・未来を示す三つの時計が掲げられた「クロック城」。そんな終末世界を舞台にし、幽霊のような存在が登場する世界観はファンタジーそのもの。しかし、そこで用意されている仕掛けは大胆な物理トリック。終末世界の物悲しさは雰囲気があり、読後に強い余韻を残す一冊となっています。
「私は誰?」と主人公すら正体不明!すべてが謎の驚愕ミステリー
「謎」はミステリーになくてはならないファクターです。でも、読者の分身である主人公までもが「謎」だったとしたら・・・。ここに集めたのは主人公の正体すらわからない究極のミステリーです。さらに被害者の正体がわからない物語も一冊含めてみました。何もかも不明な状態から驚きの結末を描き出す、謎だらけのミステリーをお楽しみください。
なぜ殺したのか?殺人者たちの心をあばくサスペンス&ミステリーの名作
ミステリー小説の醍醐味のひとつに事件の謎が生み出す先の読めないハラハラ感がありますが、殺人者の心理という凡人には理解しがたいものが加わったら、より一層ハラハラドキドキさせられます。殺人犯は何を考え、何を思って罪を犯すのか?殺人という罪をタブーと感じない、殺人者の思考を緻密に描いたサスペンス&ミステリーを堪能してください。
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