クリスマス・プディングの冒険
著者 アガサ・クリスティー (著) , 橋本福夫 (ほか訳)
英国の楽しい古風なクリスマス。そんな時でもポアロは推理にあけくれていた。外国の王子がある女に由緒あるルビーを奪われたので、それを見つけてほしいというのだ。女が潜む屋敷へと赴いたポアロは探偵活動を開始する。表題作ほか短篇の名手クリスティーによる短篇のフルコースを召し上がれ。
クリスマス・プディングの冒険
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クリスマス・プディングの冒険
2020/12/24 16:20
アガサからのクリスマスプレゼント
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1960年に刊行されたアガサ・クリスティーの短編集。
この頃「クリスマスにクリスティーを」というキャッチコピーがあったほどで、彼女の新刊は毎年11月上旬に刊行されていたそうで、当時の愛読者はどんなに楽しみにしていたことだろう。
中編3本短篇3本の冒頭には、アガサの素敵なクリスマスのメッセージがついていて、この文章を読むだけでもうれしくなる。
しかも、6つの作品中、5篇がポアロ物で1篇がミス・マープル物なのだから、どちらのファンにもこたえられない。
6つの作品は表題作である「クリスマス・プディングの冒険」「スペイン櫃の秘密」「負け犬」「二十四羽の黒つぐみ」「夢」(ここまでがポアロ物)、そしていつものようにミス・マープルの推理が冴えわたる「グリーンショウ氏の阿房宮」である。
アガサの作品は事件が解決したあとのひとくだりが素敵なことが多いが、「グリーンショウ氏の阿房宮」もそんな一篇といえる。
この中からベストを選べと言われたら、私なら「夢」を選ぶだろう。
ある日、ポアロに届いた「相談したい」という一通の手紙。差出人と会ったポアロに、「いつも決まった時刻に拳銃自殺をする夢を見る」という相談だった。
そして、その夢通りに差出人は死んでしまう。
これは夢通りの自殺なのか。
ポアロの推理が冴えわたる事件だ。
「老年になった今でもなお、すばらしかったクリスマスの思い出が残っている」というアガサならではの、クリスマスプレゼントだ。
クリスマス・プディングの冒険
2019/09/24 19:56
クリスマスのご馳走
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
クリスマスプディングというものを是非食べてみたいです。その他クリスマスのご馳走の美味しそうなこと!二十四羽の黒つぐみも料理のお話。クリスマスにぴったりの短編集。