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6件
ピルグリム
アメリカの諜報組織に属する十万人以上の諜報員を日夜監視する極秘機関。この機関に採用された私は、過去を消し、偽りの身分で活動してきた。あの9月11日までは……引退していた男を闇の世界へと引き戻したのは〈サラセン〉と呼ばれるたった一人のテロリストだった。彼が単独で立案したテロ計画が動きはじめた時、アメリカは名前のない男にすべてを託す! 巨大スケールと比類なきスピード感で放つ、超大作サスペンス開幕!
ピルグリム〔3〕 遠くの敵
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2016/02/15 00:53
メインデッシュも美味しかった、ご馳走様です。
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投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
遂に謎の敵サラセンの正体までたどり着いたピルグリム。しかしテロ計画に追いつく事が出来ず失敗に?万事休すの状況でピルグリムが取った起死回生の手段とは!
最後まで面白かったです。私の場合、優れた小説を読むと嬉しくなるのと同時に読み終えるのが辛くなるのですが、本作もその一冊で先が知りたくて読み進めたいのですがこの作品世界から抜け出したくないと思わせる物語の力がこの作品にはあります。圧巻なのがこれまで積み重ねてきたエピソードが様々な場面で回収される構成になっており、成る程!そう繋がってくるのかと感心すること然り。新人らしからぬ構成力、文章力にあとがきを読んで納得。作者は映画などの脚本家としてはかなりのキャリアの持ち主であの有名作マッドマックスも手がけているとか。そして嬉しい事にピルグリムの活躍はまだまだ続く様で本シリーズは三部作の第一部に当たるとの事、当分楽しめますね。
とにかく面白い物語が読みたいのであれば本シリーズはオススメ、読み応え十分なボリュームと緻密に組み立てられたストーリーにどっぷりと浸れます。
2016/02/15 00:48
前菜ですが、めちゃめちゃうまいです。
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投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
凄惨な殺人現場を淡々と調べ上げ犯人像を割り出して行くプロローグから「このひとり語りする主人公は何者だ?」と読者が疑問を持ち始める頃には、何故この場に主人公の自分が居るのかを過去へと遡りながら説明する展開となり、どっぷりと作品世界に引き込まれてしまう。不遇な子供時代からアメリカの数ある諜報機関を監視する「機関」にスカウトされ欧州での危険な任務~ここで語られる非情な諜報世界に、逆に「何故そんな人間がNYで刑事事件に係わっているのか?」と新たな疑問が湧きだすのだが、その頃には物語の半分近くが終わっている。しかもそこから冒頭の殺人現場に戻る前に今度はこの物語のもう一人の主要人物である〈サラセン〉という最凶最悪なテロリストがどのように誕生しどの様にテロ計画を準備してきたのかを後に〈サラセン〉を追って調べた事実から語る事になり、一巻目は主人公と〈サラセン〉の人物像とその背景説明でほぼ終わってしまう。
でもね、面白くてすぐに読めてしまう。メインディッシュがまだ始まっていないにも関わず、細かでリアルなエピソードが積み重なってストーリーが組み立てられているので二人の登場人物の行く末が気になってついつい先を読んでしまうのです。翻訳が上手いのか読み易い文章なのでスイスイいけます。この後、主人公は何故〈サラセン〉を追うことになるのか?冒頭の殺人事件はどう関わってくるのか来ないのか?など気になることはすべて2巻へ持ち越しされているので、次巻も読むよなあ、普通。
2016/02/15 00:51
メインディシュはまだですが
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投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻では名前がなかった主人公がようやくピルグリムというコードネームを得て動き出す。作戦の性格上、ほぼ孤立無援の状態でサラセンを追い始めるのですが、まさかカバーの為に使った殺人事件がこう結びついてくるとは!ビックリです。しかし本作もこの殺人事件を調べるだけで終わってしまうのでメインディシュは次巻までお預け。
いやーでも本巻も面白い、前作から引き続きレベル高いです。早く最終巻が読みたい。