メインデッシュも美味しかった、ご馳走様です。
2016/02/15 00:53
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投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
遂に謎の敵サラセンの正体までたどり着いたピルグリム。しかしテロ計画に追いつく事が出来ず失敗に?万事休すの状況でピルグリムが取った起死回生の手段とは!
最後まで面白かったです。私の場合、優れた小説を読むと嬉しくなるのと同時に読み終えるのが辛くなるのですが、本作もその一冊で先が知りたくて読み進めたいのですがこの作品世界から抜け出したくないと思わせる物語の力がこの作品にはあります。圧巻なのがこれまで積み重ねてきたエピソードが様々な場面で回収される構成になっており、成る程!そう繋がってくるのかと感心すること然り。新人らしからぬ構成力、文章力にあとがきを読んで納得。作者は映画などの脚本家としてはかなりのキャリアの持ち主であの有名作マッドマックスも手がけているとか。そして嬉しい事にピルグリムの活躍はまだまだ続く様で本シリーズは三部作の第一部に当たるとの事、当分楽しめますね。
とにかく面白い物語が読みたいのであれば本シリーズはオススメ、読み応え十分なボリュームと緻密に組み立てられたストーリーにどっぷりと浸れます。
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投稿者:黒猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
二巻に続いて三巻も面白く読めました。
最先端の情報技術を駆使する様や、サラセンとピルグリムの、互いに全てを掛けて挑む戦略が息つく暇もなく進みます。ただ冒頭の、警察官の家に侵入した「わたし」に、停電した同地域の中で四基の大型照明やヘリの出動などあれ程の包囲網に、「わたし」の侵入したのはキャメロンの豪邸だったのかと、読み返してしまいました。事件で罠を張った訳でないのに、あの対応はトルコならではでしょうか?
アメリカ大統領の、葵の御門の如き威光を放つ書き方は健在で、こうあるべきアメリカ国民らしさの理想がよく描いていると思いました。災害は未然にふせがれピルグリムの死闘は終わり幕は閉じますが、伝説のスパイと主人公を位置づけているなら、著書を殺人に利用されたスパイのプライドにかけて、イングリットの逮捕まで出来たらやりおおせて欲しかった。
911事件で勇気をもって救助したベン警部補の人柄が最後まで一服の清涼剤でした。「わたし」の登場する次作がもし書かれたなら、読みたいとは思います。
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いやはや、とんでもない名作です。わたくし、伝奇、SF、冒険小説、ファンタジー、ミステリー読みなのですが、ここまでのめり込んだのは「ヴィンター家の兄弟」以来20年?25年ぶりです。
カッコよくて哀しい。次作が楽しみな作家が増えました。
ほんと、シグマフォースのピアース隊長なんかメじゃないです。
ああ、本当に次が待ち遠しいです
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壮大なストーリーのマンハントが終了。ラストはかなり盛り上がった。
が、3巻まで必要かと言えば微妙。
話しが枝葉にそれたり本筋に関係ない話が長々とあったり。
大きくは二つの話があるわけだけど、ウィルステロも結局最後は人質の話で簡単に片が付き過ぎ。サラセンもこれだけ壮大なプランを練っておきながら、あっさり全てを諦めるし、女殺し屋に至ってはサラセンの捜査のだしに使ったはずがこちらが次に続きそうだし。
一気に読む分にはいいが、なんとなく消化不良の感はある。
視覚的な作品なので映画化は間違いないだろうが、どんな風に終わるんだろう?
そしてこの作品の続編はいつくらいになるのかな?
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最後までスピード感と緊迫感が途切れることなく、狙う者と追う者の直接対決の場面はそれこそ目の前に情景がうかんでくるような迫力が感じられました。
エピローグがそれまでと一転し本編で唯一穏やかな空気を纏っていたので、それがストーリーの終着を一層盛り上げる形になっていると思います。
映画化が既に決定しているようですが、この作品は劇場でも是非見てみたいです。
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あの事件もこの事件も最後には一つに収斂する。
ややご都合主義的な運びながら、圧倒的な面白さの前には全て許そう。
確かに「今年のナンバー1」。
「ミレニアム」のあと寂しい思いをしている人には絶対的にお薦め。
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文量が多いがテンポよく話が進むため一気に読むことができた
テンポの良さがこの小説の緊迫感を生み出していると思った
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最後のところが簡単だった。サラセンの葛藤がもっと見たかった…あそこでちょっと主人公と作者が楽しちゃった感はあるなぁ…
とはいえともかく面白かった。あっという間に読めます的な小説を堪能した。
しかし、この話の続編よりミレニアムの方が気になるな…
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201412/傑作!主人公の冴えた勘・優秀ぶりや多少都合のいい展開があるものの、緊張感とスピード感で没頭させられた。ラストのサラセンは若干拍子抜けな感もあるけど、見事な収束。ベンとマーシーをはじめ登場人物達がうまいこと描かれてるので、どの登場人物達も存在感がある。だからこそ、心情的に一瞬サラセン寄りになってしまいそうにもなった。(バトルボイは、ミレニアムのプレイグを彷彿とさせるけど、こういうキャラ設定としてはお約束的な容貌なのかしら。)全3部作の構想らしいので、是非次作も読めるといいなー。
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1巻の序盤が少し退屈に感じたけど、そこでしっかりと諜報員とテロリストの背景が書かれていたので、結果的にはそれで物語に厚みが出たのかも。
ニューヨークでの殺人事件から始まり、9.11のエピソードも絡め、スケールの大きな話になっていた。
訳者あとがきによると、これが3部作の1作目らしいので、続きがあるのかな?
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たった今訳者のあとがきまで読み終わり 思いがけぬ発表にびっくりした気持ちもあるが 物語を読み終えた時はまさに"にっこり"という笑顔になれた
作中の悲壮感に反して読後感は爽快で 心が最高の大冒険を終えた後のようだ
とにかく多くの人に読んで欲しいし口を開けてテレビなんか見てる暇があるならこっちを読め!と言いたいくらいだ
物語上に何一つとして無駄がなく なんでこんな時にこんな話するんや!と思ったらそのエピソードが核心を突いていたりして読んでいてまったく気が抜けなかった
私の思う冷徹で感情の起伏はないに等しいという諜報員像とは全然違う、感受性豊かで愛の存在を確信する主人公の切迫した心境が一般人である私にもありありと伝わり手のひらは湿った
たくさんの登場人物にはそれぞれの終着点がありもやもやするところは一切ない
読み始め 次に読みたい本があるから早よ読み終わらな と思っていたのに2冊目に差し掛かるともうこんなに読んでしまった…!と焦るくらいに面白かった
本当に、手放しで、面白かった
というか色々ツッコミいれようと思ってたやろうけどいざ読み終われば面白いのでどうでもよくなった
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孤高のエージェントと、復讐に生きるテロリストとの緊迫した鬼ごっこ。テンポよく小気味よくさくさく進むので、長いながらも飽きることはない。テロ計画が明白になった中盤からはスパイ小説全開モードで、ベタながら一気に展開する。この辺りが一番楽しかったかも。
脚本家でキャリアを積んだ作者らしく、インパクトの強い台詞が多く、またキャラ造形も抜群に巧い。ピルグリムとサラセンの過去を対比させつつ、人生を掘り下げるシーンは読み応えがあるが、遠回りになっているので、小説としての構成はほぼ破綻している。要所要所で主人公がヒーロー化する展開も”ザ・ハリウッド”なのだが、必要枠なんだと咀嚼してしまえば何てことはない。年をとると無味乾燥な作品は喉が渇くので、ある程度のしっとり感が心地よくなってくるのだ。
残念に思ったのは、冒頭の殺人事件がスマートに絡んでないこと。この事件だけで長編が書けそうなので、並行して二本のストーリーが展開してる気になった。殺人事件でのある”出逢い”は続編に繋がっていきそうな。
予定では全三部作だとか。じゃあトータルで何冊になるの?というおぞましい計算は無視するとして、ピルグリムの次のミッションを楽しみにしよう。
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<サラセン>の正体をつかんだと思ったのも束の間、彼は死んだことになっており、彼を追う手がかりは途絶えてしまいます。
絶望に打ちひしがれる中で、<ピルグリム>が閃いた逆転の発想。そして訪れる対峙の時。彼は<サラセン>の悪魔的な計画を阻止できるのか。
本当にハラハラしっぱなしでした。
いくらアメリカ政府の最先端のテクノロジーと諜報網があっても、たった一人の前科のない孤高のテロリストを突き止めるのは、奇跡を通り越して荒唐無稽にすらなりかねません。
しかし、そうは感じさせずに物語にぐんぐんと引き込まれる面白さでした。
作者の構想では、この物語は三部作構想の一作目とのこと。
続きが楽しみです。
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テロと諜報員の話。
それに殺人事件が絡む。
テロ犯との直接の絡みは数十ページ。
話が映画的でサクサク進む。余分なことがない。
そこに至るまでの背景が濃い。
ちょっと伏線の入れ方がワンパターンな気もする。
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1を読み始めた時には「そんなに面白いかな?」って感じだったけど、確かに面白かった!!
久しぶりにしばらく電車に乗り続けて読み続けたい感じだったし、そしてなにより、「わたし」がどうなるのか気になって、先に結末を読んでしまいたい衝動にかられた。
が・・・読んでても疲れ切っちゃうので再読はしないかな。
そして、ちょっと最後はうまくいきすぎかも。
サラセンとの対決ももっと二転三転するかと思いきや・・・。
でも、面白いことに間違いなし!
1巻で挫折しなくてよかった。
とはいえ、歴代の★5つ作品と同等には扱えないので、★4つ。