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13件
陰日向に咲く
著者 劇団ひとり (著)
劇団ひとりの大ベストセラー小説が電子書籍化!
ホームレスを夢見る会社員。売れないアイドルを一途に応援する青年。合コンで知り合った男に遊ばれるフリーター。老婆に詐欺を働く借金まみれのギャンブラー。場末の舞台に立つお笑いコンビ。彼らの陽のあたらない人生に、時にひとすじの光が差す――。不器用に生きる人々をユーモア溢れる筆致で描き、高い評価を獲得した感動の小説デヴュー作。
陰日向に咲く
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陰日向に咲く
2009/08/25 22:46
小説として普通に面白い。
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白い、面白いって聞いていましたが、
(確か、帯を恩田さんが書いていたでしょ?)
どんなもんかなぁって感じで読んだのですが、、、。
これ、小説として普通に面白いじゃないですか!!。
芸人さんって、実は表現する人としての演者の部分が強調されていますが、
芸人の中でもネタを書いている人って実は、モロ創造者としての作家さんなんですね。
又、フリートークなんかでも、
面白くなる部分を再構成して話すということは、やっぱり作家としての
構成、ある程度の誇張、能力も要求されているわけです。
で、やっぱり創作の能力もあるわけです。
劇団ひとりは、テレビで出ているのを見る程度にしか知りませんが、
これで、ちょっとコントというか、ネタの部分も見てみたい気になりました。
本書、作品としては、独立した短編内で、キャラが共有されている部分を
よく言われていますが、
所謂、社会の底辺で生きる、ちょっといけてない人々を描いた短編集です。
まぁ中間小説の王道と言えば、王道なんだけれど、
兎に角、筋運び、人間描写、ともに、高レベルです。
ギャンブル好きの男が語る、勝ち組み負け組みの理論なんて
ほんと共感してしまいました。
普通に、みなさんにオススメできます。
ただ、恩田さんが、書き続けて欲しいと
半分、挑戦的に帯に書いたのもちょっと頷けます。
大沢さんも、文学賞の獲り逃げは許さないなんて言っていましたが、
書き続けるのが、プロなんですね、、。
まぁ、読み手は、面白い作品を"はしご"するだけで満足なんですが。
多分、本業の方が、忙しくて、書けないでしょうが、
これだけ好作品だと恩田さんが書いた帯を肯定的にとって
(なんか、職業作家が、腰掛のバイト作家に言った嫌味にもとれる)
書き続けて欲しいです。
2024/08/19 22:22
早く読めばよかった
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かった!
有名な作品なので今更ですが。
連作短編集で、登場人物がクロスオーバーしていく感じがとても好きでした。あのときのあの人があれだったのか、という感じが。
陰日向に咲く
2015/09/14 09:43
オムニバス好きなら楽しめる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
病院の待ち時間がやたらと長くて、そこの本棚にゴルゴ13と並んでいた。
気になっていたので数ページ、のつもりが集中して読了。
芸風に手が込んでて、かなりの人間観察量がうかがえる人だと思っていたのは
気のせいではなかったと確信を持った。
(かなり観察した上で丁寧に取捨選択できる頭のいいタイプ。ディレクター向きです。)
全然接点のない登場人物たちに徐々に繋がりが見えてきて、恩田陸さんの「ドミノ」を彷彿とした。
帯を書かれるにあたって、恩田さんも何か、「ガラスの仮面」のサブタイ「舞台あらし」のような、
少なからず「業界あらし」的なものを感じたのか、ビギナーズラックを引用して盛り上げてくれていた。
読後の感覚、そこに劇団ひとりさんらしいサービス精神を感じた。
(個人的には、大変にサービス精神旺盛なプロ気質な芸人さんだと思っている。
家庭ネタで笑いを取らないのがその典型。)