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3件
サザエさんと長谷川町子
著者 工藤美代子
□小柄で色白の美人だった長谷川町子
□町子逝去の翌年、墓から骨壷が盗難。脅迫額は2000万円だった!?
□漫画家としてのスタートは「のらくろ」作者・田河水泡の弟子
□サザエさん一家の名前は志賀直哉『赤西蠣太』からもらった!?
□町子の西日本新聞勤務時代、将来を誓い合った恋人がいた!?
□昭和21(1946)年、『サザエさん』は発売後ベストセラー
□死後、課税対象遺産額は29億円だった!
□パロディ漫画訴訟事件、長谷川家放火事件…一家を襲った災難
□衰えた筆力と妹・洋子の造反 ほか
サザエさんと長谷川町子
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サザエさんと長谷川町子
2020/06/06 08:10
対象と肯定的に向き合うこと
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ノンフィクション作家の沢木耕太郎さんがまだデビュー間もない頃、吉本隆明氏と対談している。 その時、吉本氏は沢木さんの魅力を「書かれる対象に対しては、とにかく肯定である。とにかく肯定的な表象で書くということ」と語っている。
この対談を読んだ時、なるほど、沢木耕太郎さんのノンフィクションの魅力はそうだったのかととても納得した。
では、漫画家長谷川町子とその家族の姿を描いたこの評伝にあって、ノンフィクション作家工藤美代子さんはどう対象と向き合っていただろうか。
私には、決して「肯定的」には感じられなかった。
もちろん、ノンフィクションの書き手が、その対象となるものを「肯定的」に書かなければいけないことはない。
むしろ、書く対象を突き放すことで、対象が客観的に描けることもあるだろう。
しかし、例えばこの作品の冒頭の章を、長谷川町子の死後その遺骨が盗まれた事件から書き始めることは、最初から「肯定的」であることを否定している。
町子とその姉妹の間に何らかの確執があったことを匂わせる書き出しである。
もしかしたら、若い沢木耕太郎さんであれば、こういう書き出しを選らばなかったのではないだろうか。
ほのぼのとした家庭漫画「サザエさん」を描いたからといって、作者である長谷川町子やその家族がひっそりと暮らす必要はない。
印税等でどれだけの資産があってもそれは町子が稼ぎ出したものだ。むしろ、そのことを大々的にいうこともままならない事情の方が切ない。
工藤さんにはそういう「肯定的」な書きぶりで長谷川町子と向かい合ってもらいたかった。
2024/11/01 06:38
波野イクラ顔負けの好奇心
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
いち早くフクニチ新聞が見出だしたのも頷けます。フグ田サザエのように、平凡な主婦の枠には収まりきらなかったのでしょう。
2024/03/21 05:25
母と三姉妹
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんだか読んでいて、あまりいい気分にはなれませんでした。作者は、あまり長谷川町子さんに良い感情を持っていなかったのか……。偉大な漫画家、長谷川町子が誕生したのは、母、姉、妹のお陰ではあるが、生涯独身の長谷川町子にお金の話がねえ……気の毒