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8件
よい子への道
著者 おかべりか 作
子どもたちの日常や学校生活を元にしたジョーク満載の漫画絵本。「よい子」になるには、何をしてはいけないのか、愉快な子どもたちがにぎやかに教えてくれます。「よい子」になるには「してはいけないこと」がいっぱいで大変です。学級花壇に温泉を作ってはいけないし、保健室でお気に入りのぬいぐるみとねてはいけません……子どもたちはもちろん大人たちも大笑い間違いなし。たくさん笑って「よい子」になりましょう!
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よい子への道 1
2009/11/07 21:16
よい子はおうちで読みましょう。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る
よい子への道。
タイトルだけを聞いたときは、
もしかして、その道は険しいのか?と思ったのだが・・・。
紹介者は、「よい子になるのは簡単です。読めばわかります」とのこと。
おおいに興味をそそられた。
開いてみて、納得!
確かに、よい子になるのは、簡単。
だって、そこに書いてある「してはいけないこと」をするほうがむずかしいから。
ちょっとだけ覗いてみよう。
よい子への道 その1
学校へもっていってはいけないもの
1.ことばづかいのわるい石
2.ひげのはえるくすり
3.超強力またたび
4.じぶんとそっくりなロボット
よい子への道 その3
お客さまがきたときにしてはいけないこと
1.みんなでにおいをかぐ
2.おばあさんにばけてお茶をもっていく
3.手品をする
4.こわい話をきかせる
とにかく、持ってないもの/思いつかないことのオンパレードなのだ。
こうやって淡々と字だけで書いてしまうと、味も素っ気もないかもしれないが、
これが、ひとつひとつの「いけないもの/こと」が見開きの漫画になっているのだ。
それぞれが4項目なのは、1つ1つの項目は完結していても、
4コマ漫画を意識しているからだろうか。
絵は、かわいいというのとはちがう。
むしろ、ブサイク系かな。
困っているところ、驚いているところの表情がリアルなのである。
本書は、月刊『おおきなポケット』で掲載されたものに
新作を加えてまとめられたものである。
よい子への道
これが真相だ!
<<おまけまんがげきじょう>>
ねぼう
はりといととぞうきんと
ぽん!
なす
「これが真相だ!」は、字が多い。
お題ひとつに対して、コタエとなる絵があって、
それに細かな文字でびっしりといろいろな設定が書き込まれているような感じだ。
絵を描くときに、これだけのことを考えているんだということがわかって興味深い。
たとえば、机の中や買い物袋の中など、
表からは見えないところにも、中に何が入っている、みたいなことを
ふだんから著者は考えているのかなと思う。
観察するときにそういうことをいろいろと考えるから、
描くときにもそういった見えないものがあると想定されて描き込まれていくのだろう。
彼女は、細やかに観察し、鮮やかに、
しかも常人では行かない方向に想像するのだろうと思った。
自分がいない間、見ていない間に、
本当はこんなことがおこっているんですよというお話も多い。
不思議でおもしろいことは、そんなところに隠れているのだ。
本書についての注意はひとつだろう。
よい子は、おうちで読みましょう。
間違っても電車の中で読んではいけません。
漫画の登場人物もびっくりするような変な顔になって、コワレテしまうことうけあいなので。
本書のことを教えてくれたのはtwitterだった。
最近、フォローしている人のつぶやきから次に読む本のヒントをもらうことが多い。
自分の専門分野に関すること、読んだ本や投稿した書評のことを書いたり、
近所の猫が日向ぼっこしてたとか、誰々さんのラジオでの野球の解説が素敵だとか・・・。
硬軟織り交ぜていろいろとつぶやいていたら、
気がつけば、お互いにフォローし合う人は、まだ直接会ったことはないけれど、
読書傾向が似ていたり、知的好奇心を刺激する人たちが集まっていた。
おかべりかさんの本がおもしろいと教えてくださった方とも絵本ネタでつながった人である。
図書館に行くと書いたら、おかべりかさんの本の中でも
たいていの図書館にはあるのではないかということで
本書を紹介してくれた。
違う方が、野球が好きならと別な本も紹介してくださったが、
そちらは月刊誌『かがくのとも』の掲載で、
まだ単行本化されていないとのことだった。
野球が好きというのは野球の話を書いたことがあったからである。
好きとことさら言わなくても、
つぶやきからなんとなく嗜好は伝わり、
本を紹介するときに、それを織り込んでくださるという絶妙さ。
本読み同士は、オンラインでもオフラインでも、寄ると本の相互紹介大会になるようだ。
おもしろい本を紹介してくれる仲間達に感謝するとともに、
自分もおもしろいものをまた紹介していけたらよいと思う。
こうやって重ねていく書評もどこかの誰かにつながっていったら幸せだ。
よい子への道 1
2017/09/24 08:44
漫画で発想する
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「あるかしら書店」がブレークしている絵本作家ヨシタケシンスケさんの作品を読むと、絵本というよりコミックではないかと思う人も多いだろう。
漫画と同じ表現方法で子どもたちに人気があるのはヨシケタさんが最初ではない。
埼玉県浦和市(現さいたま市)に生まれ、今年(2017年)7月亡くなった、おかべりかさんなどはその先駆者かもしれない。
おかべさんといえば、父である岡部冬彦さんは「アッちゃん」で人気を博した漫画家だったのだから、血は争えないといえる。
漫画だから低級とかいう論は最近では成立しないが、それに至るまでにはやはりおかべさんのような作家の活躍があったからだといえる。
この「よい子への道」は1995年に刊行されている。
「よい子」になるために、してはいけないことを漫画仕立てに描いた作品集で、例えば冒頭の「学校へもっていってはいけないもの」として、「ことばづかいのわるい石」「ひげのはえるくすり」「超強力またたび」「じぶんとそっくりなロボット」という四例があがっている。
それらがひとつの漫画風イラストで描かれていて、そこに登場する子どもたちの表情がなんともいえない。
悪ふざけのようだが、屈託がない。きっとこの世界にはいじめとかもないのではないかしらん。
おかべりかさんが描いたのはあくまでもおかべさんのアイデアだ。
子どもたちに「学校にもっていってはいけないもの」を考えさせると、もっと突飛なものが出てくるような気がする。
それをおかべさんも楽しみにしていたのではないだろうか。
よい子への道 1
2004/09/12 00:25
立ち読みして笑いが止まらず、まっすぐレジに向かいました。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yuriring - この投稿者のレビュー一覧を見る
よい子になるためには○○してはいけません…。
「そんなバカな!」「うそー!?」と思わず声を上げてしまう『してはいけないこと』が満載です。
自分では思いつきもしない『してはいけないこと』を見ているうちに、やってみたくなってしまうのはナゼでしょう…。
よい子への道はキビシイのでした。