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青の王と花ひらくオメガ
オメガ性を持つ“神子”が住まう神殿で、第二性別を持たないセレンは下働きとしてひっそりと働いていた。王家のアルファたちが神子を迎えに来る日――。生まれながらの罪のせいで俯いてばかりのセレンに、「顔を上げろ」と言い放ったのは孤高の第一王子・レイだった。「この俺が気に入ってやったんだ。喜んで抱かれておけ」。王になりたくないと異端の振る舞いをするレイのため、献身的に身体を差しだすセレンだったが…。健気な蕾が清廉に花ひらく、砂漠の寵愛オメガバース
青の王と深愛のオメガ妃【SS付】【イラスト付】【電子限定著者直筆サイン&コメント入り】
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青の王と花ひらくオメガ
2020/09/04 08:29
オメガバースというより砂漠と神子の話だから、オメガ苦手な人にもどうかなぁ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりのり - この投稿者のレビュー一覧を見る
オメガバースではあるけれど、砂漠の国のハーレム的なところと神子という設定にオメガバースが上手くはまっていて、そんなにオメガオメガしていないので、オメガバース苦手な人でもチャレンジしてみるのにどうかなぁ、と思います。
セレンもレイも孤独をかかえて生きてきたので、セレンは最初から健気に、レイは気持ちを自覚してからは特に、互いを思いやります。孤独の原因になった事柄のせいでハピエンまではしんみりしたりハラハラしたりでしたが、心配して助けてくれる人も実はいたので、真の孤独じゃなかったと気付けて良かったです。
レイが、自分にされたことのすべてを明らかにせず、そのことで相手を処罰しなかったのは、明らかにすることで本人以外が余計な罪の意識を持たないように配慮したからでしょうか。そういう勧善懲悪でないところに、哀しみとレイの懐の大きさを感じました。
国の改革もしているので、今後のこの国の様子や二人の幸せなところをもっと読んでみたいです。
青の王と花ひらくオメガ
2022/10/30 06:47
砂の文様のようなおとぎ話
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
砂漠の国の物語&オメガバースもの
そこに出生の秘密と王位継承が絡んで物語りを作り上げている。
「罪の子」として第二性をもたない
セレンは神殿で下働きをしている。
そこへ皇太子であるレイがやってきて出会い王宮につれて行かれる。
最初はうつけものの放蕩王子の所業としてだし、
セレンは自分の生まれを罪悪と思っているので
色々な非道にも唯諾々と従っている。
そんな複雑なセレンの心持ちがとても繊細に描かれている。
卑屈にも見えるが、
それが彼の生まれた時からの通常なのだから仕方ない。
そんな中でレイに惹かれていく心もちが複雑に繊細に描かれている。
そして、レイがある瞬間から…「あ、恋に落ちている」というのも鮮やかだ。
彼の孤独や立場も複雑なのだが、
恋に落ちたところからのセレンに対する態度が不器用で微笑ましくすらある。
ラストまでの流れはお約束とおりでもあるのですが、
綺麗な文様のように描かれていてするりと染みこんできます。
そう、まるでおとぎ話のようにです。
2021/01/04 17:06
痛くないオメガバ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まぐろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
砂漠を舞台にしたオメガバになります。
イメージとしては、中東あたりになるのでしょうか。
セレンがとにかく不憫でした。
罪の子として育てられたため、周りに仲の良い人が少なく、殺されないだけマシだと自分に言い聞かせて下働きしているんです。
だから自分を犠牲にしてでも誰かの役に立ちたいとがんばるところが健気でした。
そして、レンと出会うことでセレンの考えが大きく変わっていくんですよね。
上を見ることを覚え、天井を初めてじっくり見たというのがせつない。
レンは自堕落なアルファとして周囲に認識されていますが、実は過去に悲しい出来事があったために、あえて誰も寄せ付けず自堕落な人間として振る舞っているんですよね。
レンもセレンと出会うことで孤独ではなくなり、王になる決意をするという変化が素敵でした。
最後はセレンの出生についても明らかになり、全てがきれいにまとまるハッピーエンドでした。
オメガバとしては、そんなに痛い作品ではないので、どなたでも読みやすい作品だと思います。