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21世紀の資本
著者 トマ・ピケティ(著) , 山形浩生(訳)
≪資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生み出す≫
経済的格差は長期的にどのように変化してきたのか? 資本の蓄積と分配は何によって決定づけられているのか? 所得の分配と経済成長は、今後どうなるのか? 決定的に重要なこれらの諸問題を、18世紀にまでさかのぼる詳細なデータと、明晰な理論によって解き明かす。格差についての議論に大変革をもたらしつつある、世界的ベストセラー。
「本年で、いや、この10年で、最も重要な経済学書になると言っても過言ではない」
ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)
「地球規模の経済的、社会的変化を扱った画期的著作だ」
エマニュエル・トッド(フランス国立人口統計学研究所)
「時宜にかなった重要書だ」
ジョセフ・スティグリッツ(コロンビア大学教授)
「かれの解決策に賛成するにせよ、しないにせよ、資本主義を資本主義から救おうとする人たちにとって正真正銘の課題だ」
ダニ・ロドリック(プリンストン高等研究所教授)
「この事実の確立は、政治的議論を変化させる、ノーベル賞級の貢献だ」
ローレンス・サマーズ(ハーヴァード大学教授)
「かれの研究が、スマートな人たちを富と所得格差の研究に惹きつけることを望む」
ビル・ゲイツ
「情報の豊かさがすばらしい」
ロバート・シラー(イェール大学教授)
21世紀の資本
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21世紀の資本
2016/02/22 16:40
マットウな経済学の本
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ITオンチのじいさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の若かった時は、たぶん資本論の1巻さえ通読しなかったであろう若き自称革命的マルクス主義者たちが行き詰まって、サムエルソンの経済学が一世を風靡しようとしていた頃である.
そして新古典派?新自由主義?…金融工学たら、米国(米国の新自由主義者)中心の「経済(学)」が今日まで流行している.
(その昔)経済「学」は多かれ少なかれ『公』の概念を含み、その『正義』の概念を含む『経綸の学』であった.その意味では時代の政治が達成しようとする目標に左右されるイデオロギーを含まざるを得ない(中立を標榜することが、そもそも現状多数派…多数派が実際に人的に多数というよりは多数の権力を支配している人たちの集合…の前提条件を肯定しているのだから).いかにも物理理論のように××工学等と呼んでみてもなんらそのイデオロギーから自由にはなれない.
社会のきわめて一部分(ではないかもしれないが、だったら尚更悪質な問題ではないだろうか?.古来より…歴史的には圧倒的に永い間…様々な共同体において隣人から利子を取り、抜け駆けて利を得ることは「反共同体的行為」として、戒められていたのだ.なぜ戒められていたかといえば、戒められなければならぬ人たちが居たからに違いないが、現今では戒められもしない.利が正義に逆転したのである.)の人たちの、金を儲けるという投機(ギャンブル)に奉仕するのは経済学だろうか?
……と考えてみると、『21世紀の資本』は30~40年忘れられていた?マットウな経済学の本である.
21世紀の資本
2015/09/25 11:33
21世紀の本
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tyokoya - この投稿者のレビュー一覧を見る
一大ブームを作り出した経済・社会学書です。読み応え満載で、知的好奇心に旺盛な方は時間とお金をかけて読まれたらよろしいかと思います。ただし、現在の政府が行おうとしている経済政策とは相容れないところもあります。その点は注意が必要でしょう。
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で示される、資本収益率と経済成長率とバランスを証明するために多くの紙面をとっています。読者は何をすべきか考えて深読みすると楽しめます。
経済学などに詳しくなければ、解説本を利用されてはいかがでしょうか。きっと理解に役立つものと想像します。私は読みませんでしたので、論評は控えます。
これを読んでから資本論を再読しました。社会に投げかける本の力の観点から、21世紀における資本論と位置づけて評価して然るべき書物だと感想を持ちました。
21世紀の資本
2015/02/13 15:00
商学部経済学部レベル
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:篠山蕪村 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中の経済活動に即して、解説しているのでわかりやすいと思う。
歴史的背景を考察しているのも実に興味深い。
二次世界大戦以降に唱えられた経済理論を的確に批評し、何故に其の様に考えられたかも的確に解説しているので、読み進むと戦後経済の成り立ちが理解できる。