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改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか
著者 菊澤 研宗
神戸製鋼、希望の党、日本相撲協会、大学改革など、よかれと企図した組織の改革が頓挫するのはなぜか? 改善を図ろうとした改革が改悪へと合理的に変化していく様を分析し、「改革の不条理」を超えていくための方法を明らかにする。
改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか
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改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか
2018/05/29 08:40
目からウロコの組織改革論です!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、よかれと思って企図した組織が結局はその目的を果たせずにとん挫してしまう、そうした現在の我が国に見られる組織・企業の改革の弱点ともいうべき点を徹底的に分析、考察したものです。そして、本書では4つの「改革できない理由」を語ってくれます。この4つの「改革できない理由」とは一体何なのでしょう。これは一つの組織や企業だけでなく、私たち一人一人の人間にも当てはまるものです。詳細を知りたい方は、ぜひ、本書をお読みください。
改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか
2018/06/05 23:19
個々人が合理的に行動すると失敗することを理論的に解説した本
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店で題名に惹かれて購入。
慶応大学教授の著者が、個々人としては合理的に行動しているにも関わらず、全体としては非効率だったり、非倫理的だったりして、さまざまな「改革」が失敗に終わる「不条理」について、以下の4つの理論から解説し、後半では、カントや小林秀雄などの理論をもとに、不条理を分析している。
1.取引コスト理論
2.エージェンシー理論
3.所有権理論
4.プロスペクト理論
全般的に文体は平易で読みやすく、各理論に基づく改革の失敗事例(実例多数)の解説も分かりやすいが、やや単純に理論を当てはめすぎている感じもして、ちょっと物足りなさもあり。また、不条理の回避策についても論じられているが、あまり腑に落ちなかった。
とはいえ、テーマは分かりやすく、かつやや図式的とは言え平易に解説されており、読んでよかったと感じた一冊。