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3件
改訂完全版 アウシュビッツは終わらない これが人間か
第2次世界大戦時の強制収容所から生還した著者が、その体験を人間の極限状態として克明に、静かに描き出す。35言語に翻訳され、世界中で読み継がれてきた古典的名著。旧版『アウシュヴィッツは終わらない』を改題し、増補、完全版としておくる。
改訂完全版 アウシュビッツは終わらない これが人間か
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これが人間か
2017/10/10 07:53
人間の本質
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
プリーモ・レーヴィは、ホロコーストサバイバーである。彼は、アウシュヴィッツでの体験を書いている。本書もその一冊である。比較的平和な社会に生きる私たちにとって、その体験は衝撃である。しかし、彼の体験記は単なる体験記ではない。もちろん、単なる体験でも衝撃をもって読まれるだろう。彼は、人間とは何かという本質から体験を見ている。ナチスの人間とは何だろう、収容所のユダヤ人はどのような人間だろうかと、問いかけながら、自分の体験を話している。それは、現代にも通じる問でもある。
これが人間か
2017/12/21 21:06
ひどすぎる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
収容所
よくぞ生還され、記録を残されました。
人間への対応ではない。
残酷すぎる。
抑えに抑えたタッチが余計に恐ろしさを感じます。
2024/06/26 21:11
魂の叫び
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:honty - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても考えさせられる。ホロコースト生存者の体験記といえば、残酷な恐怖体験が綴られているのが主な内容となるのが当然だけど、本書はさらにもっと深く哲学的な人間の考察というのか、人間の行動、精神力の考察といった想像以上に深く広い内容に感銘を受け、また著者の魂を感じた。あのような状況で記憶し伝えることを目的にある種冷静に耐える精神力。この本の感想は、一言ではまとめられない。ただ、全ての人に読んで欲しいと思う。著者の本当に命を掛けて書き上げた一冊であり、書かずには生きてはいけなかったあの時代を生きのびた一人の人間の心の叫びであり遺言であり警鐘なんだと思う。
”だが、いったんこの思いこみが姿を現し、今まで陰に隠れていた独断が三段論法の大前提になり、外国人はすべて殺さねばならないという結論が導き出されると、その行きつく先にはラーゲルが姿を現わす。つまりこのラーゲルとは、ある世界観の論理的展開の帰結なのだ。だからその世界観が生き残る限り、帰結としてのラーゲルは、私たちをおびやかし続ける。であるから、抹殺収容所の歴史は、危険を知らせる不吉な警鐘として理解されるべきなのだ”
「序」より