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守り人シリーズ電子版 風と行く者
つれあいのタンダとともに、久しぶりに草市を訪れたバルサは、若い頃に護衛をつとめ、忘れ得ぬ旅をしたサダン・タラム〈風の楽人〉たちと再会、その危機を救ったことで、再び、旅の護衛を頼まれる。
シャタ〈流水琴〉を奏で、異界への道を開くことができるサダン・タラム〈風の楽人〉の頭は、しかし、ある事情から、密かに狙われていたのだった。
ジグロの娘かもしれぬ、この若き頭を守って、ロタへと旅立つバルサ。
草原に響く〈風の楽人〉の歌に誘われて、バルサの心に過去と今とが交叉するとき、ロタ北部の歴史の闇に隠されていた秘密が、危険な刃となってよみがえる。
「守り人」シリーズ10巻完結のあと、『流れ行くもの』(守り人短篇集)『炎路を行く者』(作品集)を番外編として発表。この『風と行く者』は外伝3作目にして大長編となる。
守り人シリーズ電子版 風と行く者
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風と行く者 守り人外伝
2019/02/11 08:46
風が…
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:showan - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルどおり、いろいろな風が吹いていました。一人の人生には、たくさんの気持ちのいい風、悲しくなるような風、恐ろしいことをもたらす風、それを救ってくれる風など。バルサが単そうを振り回す時、馬に乗って旅をする時、シャタが鳴る時に感じる風は、読みながら、バルサたちが感じるのと同じ風を感じる自分がいました。また次の作品で新たな風と行くバルサに会いたいです。
風と行く者 守り人外伝
2019/03/12 21:20
エピソードで物語りが増幅
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編の登場人物たちのエピソード。過去であったり、その後の話であったり。守り人の世界の人たちのエピソードは読めば読むほど本編の世界が膨らんでくるので、もっともっとと期待してしまいます。
エピソードを読むと、本編をまた読みたくなってしまう、そんな魔法にかかってしまうのです。
守り人シリーズのことを思うたび、青少年期、思春期と呼ばれる頃に読みたかったな、と今正にそんな年齢の人たちにちょっと嫉妬したりします。この物語を夢の中まで引きずってしまうくらいに感受性の高い頃に読んでいたら、もっと違った視点を持って世の中を見ることができるようになっていたように思うのです。大人な友人たちは、ファンタジーはちょっと難しい…と言うけれど、緻密に描かれている世界の中に身を置いて、自分も生きてみたいと思う、それだけ魅力のある妙に現実味のある物語だと感じています。
2025/02/18 13:36
これまでと少し風合いの違う、守り人シリーズ番外編
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある二つの名家に渡る秘密を追う、バルサの過去と現在を繋ぐ物語。
番外編なので、言わば本編完結後のオマケなのだが、それだけに色々と挑戦した感のある展開だった。ほんのりミステリーで、ファンタジー要素もこれまでと比較して控えめ、そして他の番外編で語られたストーリーから発展させた内容。堅実なだけに飛躍が物足りなかったが、守り人シリーズの新しい一面を覗けるのは一読の価値があるだろう。
庶民と名家で罪と許しのあり方にどれだけ差があるか、また平和の実現のために先人が呑んだ苦渋の多さ。深いテーマを巧妙な駆け引きを通して描く筆力は、さすがである。