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10件
悪い夏
著者 著者:染井 為人
26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす! 第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。
悪い夏
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悪い夏
2022/07/10 12:06
夏の暑さが見せる悪夢であってほしい!と思わず願ってしまう展開
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
生活保護を扱う部署に配属になった守。正義感溢れる同僚に、生活保護を不正受給するひとたちなど、配属されなければ関わらなかった人たちとの関わりから、とんでもない方向へ人生が転がっていく。
まさかまさかの展開から目が離せず、一気読み必至!
この物語を読んでいると本当にやるせない気持ちになることが多かった。
先の展開がわからないからこそ、その時その時で最善と思われる選択を考えてしていかないと人生取り返しのつかないことが起こってしまうかもということを思った。あのときああしておけばは通用しないのだ。
また、主人公の守のことを思うと、それまでの人生からは想像もできない悪に巻き込まれたときに、人は何ともろく悪にのみ込まれてしまうのだろうと恐ろしくなった。
悪い夏
2023/12/03 14:38
悪い夏
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初から、バッドエンドしか想像できない。そんな、変な諦めを持ちつつも、途中で止めることも出来ずに一気読み。
生活保護受給をめぐる話で、心温まる話って、なかなか無いなぁと思った。それだけ、悪用されやすい制度なのだろうか。
悪い奴らが自分の利益を求めて好き勝手に動いて、収集がつかすに一堂に会する場面は、とんでもない修羅場なのになんだか滑稽で、その流れに圧倒された。
悪夢のような夏の話だった。
悪い夏
2023/07/09 14:06
面白い!一気読みでした。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ムーミン・パパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作家さんの作品は初めて拝読致しました。
このような"ブラックな話"は人によって好き嫌いが分かれると思います。嫌いな方は読んでいるうちに辛くなるかもしれません。でも私は好きです…ので一気読みでした!「自分とは関係ない世界」として読める方にはオススメです。
中山七里さんの「護られなかった者たちへ」でも生活保護受給者と不正受給の問題について語られていますが、この制度が悪いとは思いませんが、この制度がある限り不正受給はなくならないでしょうね。そして、それを利用するブラックな世界も…
そういう社会問題を抜きとしても"単なるエンターテイメント"として楽しんでいただければよいと思います。