- みんなの評価
2件
竜胆の乙女
著者 fudaraku(著)
「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。 明治も終わりの頃である。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。何故、父はこのような商売を始めたのだろう? 怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。応募総数4,467作品の頂点にして最大の問題作!!
竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る
2024/04/02 18:42
物語はものがたる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルといい、
文中の匂わせといい、
ちょっと伏線が強すぎる気はする。
これがマーケティング的に正しいかどうかは置いておいて。
それでも改めて新しい物語と出会えることの
ありがたみを認識できる作品だった。
自分にとっての竜胆はBUMP OF CHICKENでした。
皆様も自身の竜胆と出会えますように。
2024/05/25 01:34
問題作と言われるのも納得
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父が亡くなり、後を継ぐために呼ばれた娘菖子は、竜胆という名を引き継ぎ特殊な家業を任される。
「おかととき」という怪異の客をもてなす悪夢のような遊び。
父はなぜこんな家業をはじめたのか。おかとときとは。下男達の失われた記憶や、竜胆の失敗を望む八十椿の真意とは。
現代の幻想ホラー。
問題作と評価されたのも納得。
前半の幻想ホラーの世界のまま謎解きしてほしかったけど、語り手の「私」がずっと謎めいていたので第二部も一応受け入れられた。
「物語は逃避ではなく、生きる力を与えてくれるもの。現実のためにある」という言葉は好き。
この作者が現実のために、生きる力を与えるために書いたものだというのは納得できる。
納得はできるが、だからこそこんなデウスエクスマキナみたいな、ご都合主義展開で解決されてしまっていいのだろうか、という違和感が拭えない。
そういうなんだかなぁ、という点も含めて問題作として評価されたんだろうな、と思う。
前半の幻想ホラー世界の構築が見事すぎたから、あまりにも惜しいもんね……。