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3件
対怪異アンドロイド開発研究室
著者 饗庭淵(著者)
「おばけは怖くありません。機械ですから」彼女にはいくつかの優れた機能がある。話題が無限分岐し堆積していく雑談でも自然言語による受け答えができる。ZMPを見極めながら階段や斜面の昇り降りができる。補給なしに六時間以上の連続稼働ができる。ドアノブを掴んで回すことができる。――おばけが見える。白川研究室は「出る」と言われる場所や噂を調査する対怪異アンドロイド・アリサを開発した。機械の彼女は、呪いも祟りも受け付けない。ゆえに、恐怖心もない――。深夜に山奥の廃村を調査したアリサは、搭載された機能を駆使して、さまざまな異常を検知する。白川教授の研究テーマに興味を惹かれ、初めて研究室を訪問した新島ゆかりが、アリサが持ち帰ったデータを見ると・・・・・・。恐怖を感知しない美麗アンドロイドVS.予測不能な「怪異」。第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉特別賞を受賞した新感覚ホラー・エンターテインメント!
対怪異アンドロイド開発研究室2.0
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2025/04/24 13:57
小さくなって新登場!
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンビニ飯が「おいしくなってリニューアル」して嬉しい人は少ないだろうが、アンドロイド娘が小さくなって再登場するのは諸手を挙げて大歓迎な諸君。アリサβだ。
前作でボロボロになってもアリサの調査は止まらない。今度はコンパクトなボディにAIをコピーし、中学校の七不思議に挑む。
個々の怪異の小エピソードが続く中、一冊を通して進行する大きなエピソードの軸があり、読みごたえがあるのは前作同様だ。加えて今回は前作との繋がりもしっかり感じられて満足感が高かった。
何気ない日常が既に怪異に犯されているのかもしれない。また、一見解決したかに見えた怪異はまだ生きているのかもしれない。そもそも解決したのかどうかもあやふやな事件……あるかどうかもわからない続きが待ち遠しくなるような仕掛けが満載だ。
2025/02/20 10:16
SFVSSCP的な
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
アイデアと、アイデアを実現するためのキャラクター造形が光る。口調はメカメカしいのにどこか人間臭いアンドロイドを始めとして、サイドを固める人間模様。静かに願いに焦がれるマッドサイエンティスト、色々悪さしたのを便利に使われる研究員、コメディリリーフ全振りの研究員……AIエンジニアリングや神道のディープな用語を交えた描写の中で、彼らのやり取りが非常に追いやすい描写でまとめられている。匙加減が絶妙だ。
怪異への距離感も興味深い。わからないものをわからないまま放置するスタンスが見られる一方で、その怪異の性質は性質として物語に活かされている。見せ場に対してオチが弱い気もするが、読書中はずっと楽しませてもらった。オススメ。
対怪異アンドロイド開発研究室
2024/03/18 12:56
怪異には怪異を
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後はアンドロイドがどうこうというより、
怪異には怪異をってオチがついた感じかな。
AIで怪異を検知するっていう視点はおもしろい。
続きはあるようなないような。